アメリカ留学 全米50州ガイド
ウィスコンシン州とその大学の魅力
ウィスコンシン州はアメリカ中西部の北部に位置し、五大湖のミシガン湖やスペリオル湖に接しています。州全体として、14,000以上の湖があるといわれています。
ウィスコンシン州の位置
酪農と乳製品(とりわけチーズ)でよく知られる州ですが、教育にも熱心に取り組んでいます。
そんなウィスコンシン州と、ウィスコンシン州の大学について詳しく解説しましょう。アメリカ留学の大学選びの際に参考にしてみてください!
もくじ
1.ウィスコンシン州とは
1-1.ウィスコンシン州の地理
1-2.スポーツが盛ん
1-3.州最大の都市ミルウォーキー
2.ウィスコンシン州の医療と教育
3.ウィスコンシン州の大学について
3-1.ウィスコンシン大学マディソン校
3-2.ウィスコンシン大学ミルウォーキー校
3-3.ベロイト・カレッジ
3-4.マーケット大学
3-5.ミルウォーキー芸術学校
1. ウィスコンシン州とは
まずはウィスコンシン州とはどんな州なのか、その特徴を見てみましょう。
1-1.ウィスコンシン州の地理
ミルウォーキー
ウィスコンシン州には、人口60万人を超える州最大の都市ミルウォーキー、州都マディソンなどの都会が南東部にあるいっぽうで、北部には森林などの大自然が広がっています。
ウィスコンシン州は日本からのアクセスは悪くありません。東京からはシカゴの国際空港などを経由してミルウォーキーの空港まで20時間以内で到着します。州都でもあり大学街でもあるマディソンからは空港行きのシャトルなども出ています。州内には州間高速道路がいくつか通っており、州内外の街に気軽にアクセスすることができます。
1-2.スポーツが盛ん
都会と田舎が融合されたウィスコンシン州は、五大湖周辺で自然を楽しもうという観光客が多く訪れます。
ウィスコンシン州はまたスポーツがとても盛んな州です。アメリカン・フットボールリーグNFLに所属するグリーンベイ・パッカーズ、野球のメジャーリーグ(MLB)に属するミルウォーキー・ブルワーズ、プロ(NHL)のアイスホッケーチームであるミルウォーキー・アドミラルズなどがあり、1年を通して盛り上がります。
1-3.州最大の都市ミルウォーキー
19世紀のビール醸造所
ミルウォーキーは全米屈指の大都市シカゴ(イリノイ州)まで電車で2時間ほどのところにあり、全米でも指折りの大都市エリアを形成しています。ウィスコンシン州は工業と農業の州として知られていますが、工業の中心はミルウォーキーで、大型二輪車の大手ハーレーダビッドソンの本社などがここにあります。
ウィスコンシン州は全米有数の小麦の生産地であることからビールの醸造も盛んで、ドイツからの移民が多いミルウォーキーはしばしば「ビールの聖地」とも呼称されます。ミルウォーキーに本拠地を置くMLB野球チーム「ブルワーズ」の名前もビール醸造(Brewとは「ビールを醸造すること」を意味します)に由来しています。なおウィスコンシン州全体としてもドイツからの移民が多く、「アメリカのドイツ」と呼ばれることもあります。
また、ウィスコンシン州に住む黒人は、その多くがミルウォーキー市に住んでいます。黒人のユニークな文化が見られるのもこの都市ならではの特徴といえるでしょう。
2.ウィスコンシン州の医療と教育
マディソン
ウィスコンシン州の主要産業は農業と工業ですが、ほかに州経済に大きく貢献しているのが医療産業と教育産業です。
州立のウィスコンシン大学(University of Wisconsin)システムは、本校のマディソン校を筆頭に、州の雇用人数において1位・2位を争うほどです。ウィスコンシン大学システムは10以上のキャンパスから成り、18万人以上の学生が学んでいます。
ウィスコンシン大学ミルウォーキー校も高い評価を得ており、州立の大学システムの中で知名度の高い大学が2校以上存在するのは、カリフォルニア大学(University of California)システムとウィスコンシン大学システムくらいです。
3.ウィスコンシン州の大学について
ウィスコンシン州はとても教育熱心な州です。とくにウィスコンシン大学システムに所属する州立大学がよく発達しています。いっぽうで、すぐれたリベラルアーツ・カレッジもあり、工学系の大学、芸術系の大学もあり、というように、非常にバラエティに富んだ教育シーンをつくりあげています。
ウィスコンシン州を代表する大学をいくつか紹介しましょう。
3-1.ウィスコンシン大学マディソン校
ウィスコンシン大学マディソン校
ウィスコンシン州を代表する大学といえば、なんといってもウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin, Madison)です。「ウィスコンシン大学」イコール「マディソン校」であるといってもいいでしょう。
「パブリックアイビー」の1校で、全米のみならず世界に名を馳せる名門大学です。ウィスコンシン州が30番目の州としてアメリカ合衆国に加盟した1848年に設立されて以来、州内外の高校生が憧れる大学です。教育学、行政学、工学部、ビジネスなど幅広い分野で高い評価を受けています。メディカルスクール(医科大学院)やロースクール(法科大学院)も有名です。
また、州では唯一、トップレベルの研究型総合大学のみが入れる「アメリカ大学協会(Association of American Universities)」の一員であり、保障された質の高さを示しています。
スクールカラーの赤と白に「W」がトレードマークのマディソン校は、スポーツも非常に盛り上がります。アナグマ(バジャー)がマスコットのウィスコンシン大学バジャーズは、強豪リーグ「ビッグ10」に所属しアメリカン・フットボールの試合などはテレビで全国中継されます。ウィスコンシン州が「バジャー州」といわれることからもわかるように、マディソン校は「州の顔」といって間違いありません。
3-2.ウィスコンシン大学ミルウォーキー校
ウィスコンシン大学ミルウォーキー校
ウィスコンシン大学システムの2番手として知られるのがウィスコンシン大学ミルウォーキー校(University of Wisconsin, Milwaukee)です。
ビジネス、教育、工学のほか、図書館/情報科学の分野で高い評価を得ています。アメリカでは教育と研究の両方に重点を置いた中堅の総合大学として知られています。ミルウォーキー校出身の教授や研究者などが全米的に高い評価を受けていることも特筆できます。大都市ミルウォーキーに位置しているため、インターンシップの機会が豊富にあるのも魅力です。
3-3.ベロイト・カレッジ
ベロイト・カレッジ
ベロイト・カレッジ(Beloit College)は、中西部有数の名門リベラルアーツ・カレッジとしてよく知られています。1846年に設立された、州で最も古い大学です。名門イェール大学の卒業生が、母校の教育理念を継いでいこうという思いで設立しました。
いかにもリベラルアーツ・カレッジらしく、ほぼすべての学生が寮生活を送っています。小規模であるため、一人ひとりの学生がリーダーシップをとれるチャンスがたくさんあります。
国際化に力を入れていて、半数以上の学生がブラジル、チリ、ドイツなどに留学しています。インターンシップやボランティア、そのほかさまざまな課外活動に、学生たちは熱心に取り組んでいます。
3-4.マーケット大学
マーケット大学
マーケット大学(Marquette University)は、ウィスコンシン州きっての名門私立総合大学です。
全米では男子バスケットボールの強豪校として有名ですが、アカデミックの分野でも高い評価を受けています。ビジネス、教育学、コミュニケーション、看護学といった分野がよく知られています。
ミルウォーキー市内に位置する都市型の大学ですが、1、2年生のほとんどは寮生活を送っています。
3-5.ミルウォーキー芸術学校
ミルウォーキー芸術学校(Milwaukee Institute of Art and Design)は名前の通り、芸術系の分野に特化した大学で、ビジュアルアート全般を学べます。ミルウォーキーの芸術振興に大きな役割を果たしてきた大学で、指導熱心でフレンドリーな教授たちの評判がいいことで知られます。
ウィスコンシン州は、中西部きっての教育熱心な州です。ウィスコンシン大学システムはもちろん、少数精鋭のリベラルアーツ・カレッジや私立総合大学、芸術大学なども、留学先としての魅力は見いだせると思います。
アメリカの大学への留学を考えている人は、ぜひウィスコンシン州に目を向けてみてください!
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