アメリカ留学 全米50州ガイド
テキサス州とその大学の魅力

テキサス州は、アメリカ南西部に位置し、南はメキシコに接します。テキサス南部のエルパソ市やラレド市からはメキシコの町並みが見渡せます。ラレドにある大学では、キャンパスの壁が国境になっています。アラスカ州についで全米で2番目に大きな州で、その面積は日本の約2倍にもなります。

テキサス州
テキサス州の位置

このページでは、そんなテキサス州と、テキサス州の大学について解説します。アメリカ留学を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください!



1.独立心が旺盛なテキサス州

テキサス州は、州民の3分の1以上を中南米系(ヒスパニック)の人が占め、3割以上の人がスペイン語を日常的に使っています。スペイン語を学ぶ留学生もたくさんいます。

メキシコから独立した1836年から、1845年にアメリカ合衆国に28番目の州として加わるまでのおよそ10年間は、独立国として存在していました。テキサス州の愛称「一つ星」も、テキサス出身者が自らを「テキサン(Texan)」と称することが多いのも、この歴史に由来しています。

いまでも少数ですが、合衆国からの独立を主張する人がいるほどです。テキサスの州立大学では「アメリカの政治」のほかに「テキサスの政治」も必須科目となっています。

2.全米トップの影響力と豊かな財政

日本では、東海岸のニューヨーク州や西海岸のカリフォルニア州が有名です。これらの州にはたくさんの留学生が学んでいますが、テキサス州はこれら2州と肩を並べるほどに全米トップクラスの影響力をもっています。

経済ではカリフォルニアに次いで全米2位で、カナダ1国の規模に匹敵します。年々増える人口、石油やエネルギー産業の発達、有名企業・大手企業が多数存在するなどの理由から、資金も他の州に比べて豊富です。

大都市ヒューストン、ダラス、フォートワース、サンアントニオには日系企業が多く存在し、たくさんの日本人が暮らしています。そのため、日本人会なども多数あり、日本人留学生には比較的住みやすい州ともなっています。ヒューストンには日本領事館もあります。

3.都市の魅力

サンアントニオのダウンタウン

テキサス州の魅力でもあり、また影響力の源となっているのは、全米有数の都市がいくつもあることです。

3-1.ヒューストン

州の南西に位置するヒューストンは、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴに次ぐ規模の大都市です。日系企業もたくさんあり、ヒューストン周辺には数千人の日本人が住んでいます。NASAの宇宙ステーションでも有名です。メキシコ湾に隣接するガルベストンのビーチは旅行客であふれています。黒人が多いのも特徴的です。

3-2.ダラスとフォートワース

州北部には、ダラスフォートワースという2つの大都市が隣接しており、やはり多くの日系企業があります。近年では「ダラス・フォートワース地区」と呼ばれることも多くなっています。ヒューストンはユナイテッド航空の、ダラスはアメリカン航空の本拠地となっており、東京に直行する飛行機も飛んでいます。

3-3.サンアントニオ

最近ぐんぐんと人口を増やし、全米トップ10の都市としてつねにランクインされているのが、テキサス州では人口2位のサンアントニオです。州南部に位置し、車で西に4時間行くとヒューストン、北に5時間行くとダラスがあります。州都オースティンまではおよそ1時間です。テキサス4大都市の中でも1番古い街であるサンアントニオは、NBA(プロバスケットボールリーグ)の強豪スパーズの拠点で、バスケットボールファンもたくさんいます。

3-4.オースティン

州都オースティンは音楽、アート、政治と教育が融合した独自の中堅都市です。州政府もあるダウンタウンには、有名なシックスストリート(6th Street)が貫き、ライブ音楽やストリートパフォーマンスでつねに盛り上がります。ダウンタウンのすぐ北にはテキサス大学オースティン校があり、大学生が住みやすい、いわゆる「カレッジタウン」としてもよく知られています。

大都市とは反対に、テキサス州には大農場や自然に囲まれた昔ながらの田舎も多数存在します。大都市の間を車で運転すると、車窓にはどこまでも地平線が広がります。

4.スポーツが盛ん

テキサスはスポーツがとても盛んな州です。

4-1.プロスポーツ

・NFL(プロアメリカフットボールリーグ)のチームが2つ  ダラスカウボーイズ
 ヒューストンテキサンズ

・MLB(プロ野球リーグ)のチームが2つ  テキサスレンジャース
 ヒューストンアストロズ

・NBAのチームが3つ  サンアントニオスパーズ
 ダラスマーベリックス
 ヒューストンロケッツ

テキサス州だけでこれだけのチームがあって、テキサンたちの声援を集めています。ダラスにはアイスホッケーやサッカーのチームもあります。

4-2.カレッジスポーツ

テキサス州は大学も多いため、カレッジスポーツも大いに盛り上がります。

とくにテキサス大学のあるオースティン、テキサスA&M大学のあるカレッジステーション、テキサス工科大学のあるラボックなどでは、アメフトの試合前日から泊まり込みでバーベキューをして応援に臨む人もたくさんいます。

実際に競技や応援に参加しなくても、学生や家族、市民たちがつくり出す街の活気と雰囲気が伝わってきます。

5.ユニークな「テクスメクス」文化

テクスメクス料理の1つ:ファヒータ

テキサスは、メキシコの文化と融合したテクスメクス(Tex-Mex)というユニークな文化をもつ州でもあります。

メキシコと国境を接し、メキシコからの移民も多いため、タコスをテキサス風にアレンジしたようなメニューが、どの町のレストランでも見られます。ラテン系音楽も人気です。スペイン語も、日常会話やあいさつ程度ならできる人がたくさんいます。

また、“Everything is bigger in Texas.”(テキサスでは何でも大きい)ともいわれるように、州の面積から、ハンバーガーなどの食べもののサイズ、人のサイズ、虫のサイズまで、いろいろと大きいのもテキサスの特徴です。

6.テキサスを代表する2つの大学システム

テキサスの大学を語るうえで欠かせないのが、

・University of Texas(テキサス大学)システム
・Texas A&M University(テキサスA&M大学)システム

これら2つの大学システム(グループ)です。両方とも州立大学のシステムで、それぞれ8校以上の大学がメンバーとなっています。

いずれのシステムも、全米でも最多レベルの学生を抱え、州政府からの資金援助も豊富です。

その中でも、それぞれのシステムの「本校」である
テキサス大学オースティン校
テキサスA&M大学カレッジステーション校 は、世界的にも有名な研究型総合大学です。いずれも、アメリカの大学ランキングでは50〜70位くらいにランクインしています。州立大学に限った全米ランキングでは、20位前後にランクされます。

日本人のノーベル賞受賞者が学んだパデュー大学(Purdue University)が、州立大学ランキングでやはり20位くらいであることからもわかるように、テキサス大学もテキサスA&M大学も、全米トップレベルの州立大学です。また、Association of American Universities (アメリカ大学機構)という、難関大学のみが参加できる機構のメンバーは、テキサスではこの2校だけです。

7.テキサスの州立大学の倍率

テキサス州の人口が増えるにつれて、これら州立大学の倍率も上がっています。

以前は州の各高校の成績でトップ10%の出願者は上の2校を含む難関大学に優先的に合格していたのに、テキサス大学オースティン校は、現在はトップ7%のみが優先的に合格するという狭き門になっています。留学生にはさらに門が狭くなります。

テキサスA&M大学カレッジステーション校も7万人弱の学生が学ぶマンモス校として成長し続けていて、学生数は全米でトップ3に入ります。1年目からカレッジステーション校に行ける学生は少なくなってきていて、たとえ合格しても、1年目は他のメンバー大学で必須科目を履修することになっています。

テキサス大学のほうのシステムも、オースティン校への転学制度が存在します。つまり、これらの「大学システム」は、メンバー大学同士がつながっていて、大学間の転学システムが整っていることが魅力にもなっているわけです。テキサス大学システムのメンバー校には、「本校」へ転学する予定の優秀な学生が学んでいて、アカデミックレベルも他の大学に引けをとりません。

8.住みやすい大学街:カレッジステーション


テキサスA&M大学への道

テキサス大学オースティン校が州都の中堅都市に位置するのに対し、カレッジステーションは独自の大学街として栄えており、大学街ランキングでも上位にランクされるほど、学生にとって楽しく住みやすい街となっています。

テキサスA&M大学カレッジステーションは、軍隊に所属する学生が多い大学としても有名です。

テキサス大学システムに所属する大学は、基本的に都市部に設置されています。たとえば、オースティンをはじめダラス校、アーリントン校、サンアントニオ校、エルパソ校などです。

一方で、テキサスA&M大学システムは、カレッジステーション校をはじめ、アーカンソー州との境界線沿いにあるテキサカーナ校、テキサス州の北西にある西テキサスA&M大学、サンアントニオよりもさらに南部にいったキングスビル校、コーパスクリスティ校など、田舎の街にあります。

大学システム同士が学生を奪い合うことのないようになっていますが、2大システム共に、都市大学/田舎大学としてのメリットを生かして運営されています。

9.2大学システムに負けない特色あるテキサスの大学

アメリカの大学はよく「入学するより卒業するのがむずかしい」と言われますが、近年はさらに新たな要素が加わってきています。

それは、卒業率が上がっていった結果、就職競争率も上がり、「就職するのも大学時代の努力次第」という風潮です。

そんな時代の中で、大学では「講義を聞くだけ」の授業というのはめずらしくなってきています。いまは、学生自身がどこまで就職に必要なスキルを取得できるか、インターンシップなどを経験できるか、ということが大学教育の中でも重要視されています。

言い換えると、テキサス大学オースティン校やテキサスA&M大学カレッジステーション校などの世界的に有名な大学に入れなかったからといって、残念に思う必要もまったくないということです。学生が卒業後の進路をしっかり考えられるような環境が整った大学はアメリカ、そしてテキサスにはたくさんあるということでもあります。

そこで、これら2大州立大学学に負けないほどの知名度を持ち、テキサスや隣接した州から学生が集まる人気大学をいくつか紹介します。

9-1.名門中の名門:ライス大学

ライス大学

アメリカの名門私立大学8校の総称「アイビーリーグ」の1校、コーネル大学とほぼ同順位にランクインされるのがヒューストンにあるライス大学(Rice University)です。

規模は決して大きくないのですが、「大学の名前」と「研究の規模」が重要視されているアカデミック(学術、研究、教授職などを指します)の世界で仕事を探したい人にはおすすめしたい大学です。インターンシップなどの機会はたくさんあります。

9-2.知る人ぞ知る大学街を満喫:テキサス工科大学

テキサス工科大学(Texas Tech University)は、ダラスから西へ車で3時間のところに位置するラビック市にあります。隣接するニューメキシコ州やテキサス西部の学生に人気がとても高い大学です。

また、テキサス工科大学は総合大学でもありますが、「工科」と名がつくだけあって、工学部や石油化学などに強く、卒業生の初任給が高いというデータもあります。

また全米で2番目に広大なキャンパスをもち、アメフトなどの人気大学スポーツなども盛んで、ラビックはテキサスでは知る人ぞ知る屈指の学生街、いわゆるカレッジタウンです。

9-3.立地のメリット抜群の都市型大学

大都市ヒューストン市内にキャンパスをもつヒューストン大学(University of Houston)は、インターンシップや研究アルバイトの機会にとても恵まれています。大学のレベルはテキサス工科大学とほぼ変わりません。日本人も多く、日系レストランや企業も多数存在し、日本からの留学生にはとても便利な都市です。

オースティンとサンアントニオの真ん中にあるサンマルコス市に位置するテキサス州立大学(Texas State University)は、州で最大規模のアウトレットモールが近くにあり、テキサスの学生に人気の大学です。地理学、教育学、ビジネスなどに力を入れています。

テキサス大学サンアントニオ校(University of Texas at San Antonio)は、毎年、新しい施設やアパートがつくられ、つねに変化し続けている大学です。大都市サンアントニオにも日系企業を含む多くの企業が存在し、インターンシップなどの機会に恵まれています。

以上に紹介した3つの大学は、「近未来的」なキャンパスをもつことで共通しています。

9-4.中堅私立大学

ベイラー大学

医学や薬学に力を入れており、スポーツでも有名なベイラー大学(Baylor University)は、全米での評価も難易度もかなり高い大学です。オースティンとダラスの真ん中の中堅都市、ウェイコに位置しています。

サンアントニオにあるセントメリーズ大学(St. Mary’s University)は、ロースクール(法科大学院)が人気で、テキサス州の弁護士を数多く輩出しています。

ダラス・フォートワース地区には、南メソジスト大学(Southern Methodist University)テキサスクリスチャン大学(Texas Christian University)という有名な私立大学があります。いずれも知名度は、ベイラー大学やライス大学に負けていません。

ダラス・フォートワース地区は「季節感」があるのも特徴です。冬には雪が降ることもあります。

9-5.田舎の大学

田舎の大学にもたくさんのメリットがあります。

まずは日本人の少なさです。そのため、英語での生活に集中しやすい環境があります。

また、「多様性」を重視するアメリカでは、留学生は「数少ない日本を知る学生」として歓迎され、いろいろなイベントに参加する機会もあるでしょう。

最大のメリットは生活費と学費の安さです。田舎では物価も比較的安く、学費も私立大学や大規模な公立大学に比べて半額以下になるところもあります。

たとえば、テキサスA&M大学システムのメンバー大学(コーパスクリスティ、キングスビル、テキサカーナ、セントラルテキサス校)は小規模大学のよさを生かした教育型大学です。大規模大学では100~300人で講義を受けるのは当たり前なのに対し、これらの大学は1クラスの学生数が30~50人ほどで、教授と接する機会もたくさんあります。


日本人には比較的に住みやすく、州立大学のシステムが整っているテキサス州。アメリカ留学においては大学選び・地域選びがとても大事なポイントになります。本記事を参考にして、他の州とも比べながら、自分にとってふさわしい留学先を見つけてください!


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