ニューヨーク州と、ニューヨーク州の大学を知ろう


ニューヨークは、日本人のだれもが知るアメリカの大都市です。ニューヨーク=マンハッタンというのが、私たち日本人が抱くイメージだと思います。

しかし「州」としてのニューヨークは、じつは自然がとても豊かです。北は五大湖とナイアガラの滝、そしてカナダに接しています。

「ニューヨーク」というとき、それが「市」を指すのか、それとも「州」をいうのか、これによって大きく意味が異なってくるわけです。

そんなニューヨーク州とは、どんな州なのでしょうか? 留学先としての魅力とは? このページで詳しく解説しましょう。


ニューヨーク州

もくじ

1.ニューヨーク州とは
 1-1.ニューヨーク州の地理
 1-2.ニューヨーク州の成り立ち

2.移民たちの玄関としてのニューヨーク

3.ニューヨーク、ニューヨーク

4.ニューヨーク州の大学について
 4-1.コロンビア大学
 4-2.コーネル大学
 4-3.ニューヨーク大学
 4-4.ヴァッサー・カレッジ
 4-5.ジュリアード音楽院
 4-6.クーパー・ユニオン
 4-7.SUNYシステム&CUNYシステム

5.ニューヨークへの留学で気をつけたいこと


1.ニューヨーク州とは


まずニューヨーク州の概要について、その地理から述べてみたいと思います。




1-1.ニューヨーク州の地理


ニューヨーク州の雄大な自然

ニューヨーク州の雄大な自然



ニューヨーク州は、アメリカ北東部にある州で、北はカナダとの国境に接し、東はコネチカット州とマサチューセッツ州に接し、一部は大西洋に面します。西をニュージャージー州とペンシルバニア州に接します。ニュージャージー州、コネチカット州とあわせて“Tri-State”(トライステート)と呼ばれます。

面積は全米50州のうち27番目ですが、人口は1,950万人ほどで、これは全米で4番目です。近年、フロリダ州に抜かれました。

夏は蒸し暑く、冬は氷点下になり、雪も降ります。ただエリアによって気候は異なり、総じていえば、まぁ穏やかなほうです。

マンハッタンを含むニューヨーク市を離れると自然が広がり、約4,000にも及ぶ湖や150の州立公園、27の国立自然公園があります。広大な保護森林もあります。酪農も盛んです。州の中部から西部にかけてはアルゲイニー山脈の台地が広がり、カナダと五大湖、そして「世界の七不思議」の1つともいわれるナイアガラの滝に接しています。アメリカの大学に留学する人は、必ずといっていいほど1度は訪れる絶景の観光スポットです。




1-2.ニューヨーク州の成り立ち


ウォール街

ウォール街



他の州と同じように、かつてはネイティブ・アメリカン(先住民族)が住んでいたニューヨークですが、1600年代にオランダ人によって開拓、植民地化されていきました。

現在の「金融の聖地」、ウォール街を含むマンハッタン島の一部は先住民族から購入され、オランダのアムステルダムをもじってニュー・アムステルダムと名づけられました。これがニューヨーク市のはじまりといわれています。のちにイギリス人が統治するようになってからは当時の国王の弟であるヨーク公の名をとって「ニューヨーク」になりました。

1776年にアメリカ合衆国がイギリスから独立する際に連なった13州の1つです。1788年に憲法を批准し、正式に11番目の州となりました。

1789年にジョージ・ワシントンが初代大統領として就任演説を行ったニューヨーク市は、翌年までのわずかの間、アメリカの首都だったこともあります。その後、首都はフィラデルフィアからワシントンDCに移り、現在に至ります。




2.移民たちの玄関としてのニューヨーク


エリス島

エリス島



19世紀末から20世紀半ばまで、ヨーロッパからの移民は、必ずニューヨーク湾に浮かぶエリス島を経てアメリカに入国しました。現在のアメリカ人の約4割が、その血筋にあたるといわれています。

エリス島は「嘆きの島」とも「希望の島」とも呼ばれ、故郷喪失の悲しみと新天地に賭ける夢とが織り交ざって、移民たちには特別な存在として記憶されています。

州全体で見ると、白人が大多数を占めていますが、世界中から移民がやってくるニューヨーク市は人種の多様性が際立っていて、白人は3割ほどに過ぎず、その他は黒人、ヒスパニック系、アジア系などの非白人が占めています。

ニューヨーク市のダウンタウンを歩いていると、本当にいろいろな言語が聞こえてきます。もちろん英語を話せる人がほとんどですが、英語のアクセントはさまざまです。世界各国からの留学生もたくさんいます。

食べ物の種類も豊富で、ニューヨーク市は世界でも屈指のグルメ激戦区です。アートや音楽のストリートパフォーマンスなども多く、地下鉄の駅構内でもよく見かけます。街中にさまざまな文化、さまざまなエンターテインメントがあふれています。




3.ニューヨーク、ニューヨーク


自由の女神

自由の女神



州都はアルバニー(オールバニ)ですが、やはりニューヨーク州といえばニューヨーク都市圏を形成する東海岸最大の都市、ニューヨーク市です。

ブルックリン、マンハッタン、クイーンズなどの5つの行政区に分けられていますが、やはり日本人になじみ深いのはマンハッタンでしょうか。

金融の聖地ウォール街、国際連合本部ビルなど、世界の政治経済に重要な影響を与えるものから、自由の女神像、エンパイアステート・ビルディング、世界三大美術館の1つであるメトロポリタン美術館や近代美術館、ブロードウェイ、タイムズスクエア、カーネギーホールなど、世界的に有名な観光名所を並べたらきりがありません。第45代アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏が保有するトランプタワーもマンハッタン、セントラルパークの近くにあります。公共図書館のコレクションも世界的に有名です。

ニューヨーク市の知名度はアメリカでも指折りです。またニューヨークっ子もそのことに誇りをもっています。

アメリカのクリスマスの象徴ともいえるロックフェラーセンターのクリスマスツリーもマンハッタンにあります。新年は必ずニューヨーク市からの中継で迎えます。野球の名門、ニューヨークヤンキースも、みんなのあこがれです。

ニューヨークは、2001年9月11日に、同時多発テロの被害に遭いました。倒壊するワールドトレードセンターの映像はとてもショッキングなものでした。このテロは、その後アメリカがイラクなど中東への大がかりな介入に踏み切ったきっかけでもあり、空港でのセキュリティや入国審査、ビザ取得審査などが厳しくなった契機でもあります。そういった意味では、留学生もどこかで影響を受けているといえるでしょう。

マンハッタンの住所は、New York, NYと書くことがあります。「ニューヨーク、ニューヨーク」これほどステキな呼びかたはありません。




4.ニューヨーク州の大学について



ニューヨーク州には魅力的な大学がたくさんあります。アイビーリーグ大学が2校あるのも、全米でニューヨーク州だけです。留学先としても、とても人気のある州です。以下、数をできるだけ絞って、かつ種類の異なる大学をピックアップしてみます。




4-1.コロンビア大学


コロンビア大学

コロンビア大学



マンハッタンにキャンパスをかまえる「超」名門大学、それがコロンビア大学(Columbia University)です。アイビーリーグの1校です。

あらゆる分野で世界トップレベルの教育を実践していますが、とくにジャーナリズムは有名です。工学やコンピュータの分野も、先端を走ります。リベラルアーツ教育にも力を入れています。

コロンビア大学が他のアイビーリーグと違うのは、なんといってもマンハッタンというユニークな立地です。「世界の首都」とも呼ばれるニューヨークでの学生生活は、とてもダイナミックなものです。学生割引がきくところもいくつもあります。

キャンパス内にはバーナード・カレッジ(Barnard College)という名門の女子大もあります。




4-2.コーネル大学


コーネル大学

コーネル大学



ニューヨーク州にあるもう1つのアイビーリーグ大学が、コーネル大学(Cornell University)です。

マンハッタンから車で4時間ほどのイサカという田舎町に、とても美しいキャンパスをかまえています。

アイビーリーグの中では、最も多様で多彩なカリキュラムを設けていて、開講科目は4,000以上に及びます。とりわけホテル経営学が有名で、ほかにも建築学や工学、農学の分野にも定評があります。大学院レベルでは獣医学がよく知られています。




4-3.ニューヨーク大学


ニューヨーク大学

ニューヨーク大学



ニューヨーク大学(New York University)は、マンハッタンのグリニッジビレッジにいくつものビルが並ぶ都市型の私立総合大学です。いわゆる「キャンパス」の敷地はありません。

全米最大規模の私立大学であるとともに、留学生にとても人気が高い大学で、学生の多様性と国際性は、全米でもトップレベルです。

芸術学部(演劇や映画など)がよく知られているほか、大学院レベルではビジネススクール(経営大学院)が有名です。

学生の気質はおおらかで、かつ自分本位。自立心が旺盛で、反面、ほかの学生のことはあまりかまわないという感じです。




4-4.ヴァッサー・カレッジ



ヴァッサー・カレッジ(Vassar College)はセブンシスターズの1校で、女子大として長い歴史をもちますが、いまは共学の名門リベラルアーツ・カレッジです。

授業は少人数で行われディスカッションが中心。個々の意見と価値観が尊重され、批判的思考力が鍛えられます。履修科目の自由度が高く、学生は自分の興味と好奇心に応じてさまざまな分野を学ぶことができます。留学プログラムも充実しています。

マンハッタンから鉄道で1時間50ほど行ったところに美しいキャンパスをかまえています。リベラルアーツ・カレッジらしく、ほとんどの学生が寮生活を送っています。愛学心も強く、教員と学生が力を合わせて理想の教育環境をつくりあげています。

明治時代に、岩倉使節団に随行した大山捨松が学び、卒業した大学として、日本とも長いつながりがあります。




4-5.ジュリアード音楽院



ニューヨークにはすぐれた美大・音大もたくさんあります。ジュリアード音楽院(The Juilliard School)もその1つです。

「音楽院」と訳されますが、ダンスや演劇も学べます。いずれの分野においても、世界トップレベルで活躍できる人材育成が徹底して行われます。入学審査において高校の成績はそれほど重視されませんが、入学難易度はハーバードに劣りません。あくまでも「プロ」としての才能が問われます。

キャンパスはマンハッタン最大の文芸施設リンカーンセンターの一角にあって、日々、世界的に有名なパフォーマンスに触れることができます。




4-6.クーパー・ユニオン


クーパー・ユニオン

クーパー・ユニオン



全米に4,000以上ある大学の中でも、クーパー・ユニオン(The Cooper Union for the Advancement of Science and Art)はきわめてユニークな大学です。

専攻はアート、建築、工学の3分野のみ。自由かつ実践的な指導がされ、卒業後に即戦力として活躍することが期待されています。入学生全員に学費の半額が支給されます。合格率はとても低く、入学難易度はアイビーリーグ大学にも劣りません。

マンハッタンのイーストビレッジにいくつかの建物があって、いわゆる「キャンパス」の敷地はありません。都市型の大学です。




4-7.SUNYシステム&CUNYシステム


SUNYバッファロー

SUNYバッファロー



ニューヨーク州では、州立大学も充実しています。SUNY(スーニー)という州立大学システムは、64ものキャンパスをかかえています。全米最大の州立大学システムです。州立ではありますが、留学生にとっても魅力的なキャンパスがいくつもあります。

またニューヨーク市にはCUNY(クーニー)という市立大学のシステムがあります。いずれも都市型の大学で、その地区に住む人たちへの教育提供を使命としています。成人教育・職業教育にも力を入れています。




5.ニューヨークへの留学で気をつけたいこと


タイムズスクエア

タイムズスクエア



とくにニューヨーク市への留学において気をつけたいことがいくつかあります。

1つは費用面です。ニューヨーク市は生活費がとても高く、大学(とくに私立大学)の学費も同様です。都会だけに、お金をつかう機会も多く、とにかくコストが高くなることは覚悟しなければなりません。

ニューヨークは政治・金融・アート・娯楽の世界的なメッカです。とても刺激的な生活を送ることができます。それゆえに、勉強が二の次にならないように気をつけなければなりません。マンハッタンが、落ち着いて勉強できる環境かというと、決してそうとはいえません。

ニューヨークには日本人もたくさんいます。語学留学で来ている人もいます。英語漬けの生活ということにはならないので、このこともあらかじめ理解しておくといいでしょう。




魅力たっぷりのニューヨーク州。留学先にはならなくても、留学中にはきっと1度は観光で訪れる機会があるでしょう。「世界の首都」のダイナミズムを、ぜひ体感してください!




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