アメリカ留学 全米50州ガイド
ペンシルベニア州とその大学の魅力
ペンシルベニア州は、アメリカ東部の州で、東西を長辺、南北を短辺とする長方形の形をしています。北はエリー湖とニューヨーク州に接し、南はメリーランド州などに接します。都市部を離れると山と森が多く、起伏に富んだ地形の中に、小さな田舎町を散見できます。
ペンシルベニア州の位置
ペンシルベニア州には総合大学から小さなリベラルアーツ・カレッジまで、質の高い大学がたくさんあって、アメリカ留学をめざす人にも魅力的な州です。
そんなペンシルベニア州と、ペンシルベニア州の大学について解説します。
もくじ
1 .ペンシルベニア州の成り立ち
1-1.州名の由来
1-2.独立宣言の舞台
1-3.「アメリカ初」のメッカ
2.交通の便がいい
3.スポーツ好きにはたまらない
4.ペンシルベニアの大学
4-1.ペンシルベニア大学
4-2.カーネギーメロン大学
4-3.ピッツバーグ大学
4-4.ペンシルベニア州立大学
4-5.ヴィラノヴァ大学
4-6.ドレクセル大学
4-7.テンプル大学
4-8.リベラルアーツ・カレッジ
1 .ペンシルベニア州の成り立ち
ペンシルベニア州は、アメリカ合衆国の創成期に、とても大きな役割を果たした州です。1-1.州名の由来
17世紀前半よりヨーロッパからの移民が住み始め、1681年にイギリス王が借金のかたとしてウィリアム・ペンに土地を与えたことから、「ペンシルベニア州」と呼ばれることになりました。「シルバニア」はラテン語の「森」を意味します。自由主義者でありクエーカー教徒(キリスト教の一派)でもあったペンは、自由で寛容的な政治をとり、先住民とも長い友好関係を築きました。州西部には移民当時のままの生活を続けるアーミッシュの人々が住んでいて、馬車でのんびり行き交う光景が見られます。州内には史跡も数多く残っています。
1-2.独立宣言の舞台
イギリスから最初に独立した13州のうちの1つで、この州の最も大きな都市であるフィラデルフィアは、独立宣言や合衆国憲法発効の舞台となりました。1776年、フィラデルフィアの議事堂で独立宣言が採択され、「自由の鐘」の音も高らかに、宣言が朗読されました。
アメリカ建国の父とも呼ばれるベンジャミン・フランクリンは、名門ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)を創立したことでも有名です。またフランクリンの肖像はアメリカの100ドル紙幣に使われています。
1-3.「アメリカ初」のメッカ
ペンシルベニア州はアメリカ南北戦争でも重要な役割を果たしました。 とくに、最も激しい戦いだったといわれるゲティスバーグの戦いは州内のゲティスバーグ市近辺で起こり、現在はメモリアルパークや博物館などがあり、観光客に人気の場所となっています。リンカーン大統領が名高い演説を行った場所としても知られており、これは「ゲティスバーグ演説」と呼ばれています。またフィラデルフィアは、公園、公立学校、病院、証券取引所、動物園、劇場、タクシーなど、アメリカ初のメッカです。17~18世紀にかけては、アメリカで最も先進的な都市の一つだったといえるでしょう。
19世紀になるとピッツバーグを中心として鉄鋼業が栄えました。ピッツバーグの経済は一時衰退しましたが、主産業をハイテクやサービスなどへシフトしながら再生の道に進んでいます。
2.交通の便がいい
ペンシルベニア州を含む東海岸の州は比較的小さいながら、安くて便利な鉄道移動が可能になっています。フィラデルフィアからは、隣のメリーランド州のボルティモア、アメリカの州都であるワシントンDC、ニューヨークやマサチューセッツ州のボストンまで鉄道で行くことができます。空港もピッツバーグとフィラデルフィアに主要空港があり、空からのアクセスも便利になっています。
3.スポーツ好きにはたまらない
ペンシルベニア州の2つの主要都市、フィラデルフィアとピッツバーグはスポーツのメッカでもあります。フィラデルフィアを本拠地にしているチームはたくさんあり、
フィラデルフィア・イーグルス(NFLのアメリカンフットボールチーム)
フィラデルフィア・フィリーズ(MLBの野球チーム)
フィラデルフィア・76ers(NBAのバスケットボールチーム)
などが有名です。
またピッツバーグにも
ピッツバーグ・スティーラーズ(アメリカンフットボール)
ピッツバーグ・パイレーツ(野球)
ピッツバーグ・ペンギンズ(アイスホッケー)
などの本拠地があり、年間を通してスポーツで盛り上がります。
4.ペンシルベニアの大学
ペンシルベニア州は教育の面でも充実しています。4-1.ペンシルベニア大学
通称「ペン」と呼ばれるペンシルベニア大学は、フィラデルフィアに位置し、ハーバード大学、イェール大学やプリンストン大学と同じアイビーリーグ(名門私立大学8校の総称)のメンバーです。
ビジネスの分野では全米最高の評価を得ており、2017年に就任したトランプ大統領もペンシルベニア大学を卒業しています。合格率は10%以下とかなり厳しく、たくさんのアメリカ人が憧れる大学です。
4-2.カーネギーメロン大学
学術の世界では、その財団が定義した「カーネギー高等教育機関分類」というものによってアメリカの大学を「研究型」「教育型」などと分類するのが一般的です。カーネギーメロン大学は、アートや演劇の分野で有名ですが、ビジネスや工学の分野でも高い評価を得ています。
4-3.ピッツバーグ大学
同じくピッツバーグには、ピッツバーグ大学(University of Pittsburgh)という州立大学があります。ピッツバーグのダウンタウンから3マイルほどしか離れていない都会型の大学で、ビジネスや工学の分野に定評があります。州内のみならず、近隣の州の優秀な高校生がめざす大学となっています。4-4.ペンシルベニア州立大学
ステートカレッジは、ユニバーシティパークと呼ばれるペンステートのメインキャンパスを中心とした、全米有数の大学街です。ユニバーシティパーク周辺は、ペンステートの学生が充実した勉強や課外活動を行える環境が整っており、「ハッピーバレー(幸せの谷)」とも呼ばれています。
ペンステートは、ペンシルベニア州の大学の中でとりわけ知名度が高い大学でもあります。ビジネス、工学部、政治など幅広い分野での評価が高いだけでなく、スポーツが活発でもあるからです。
「ビッグ10」と呼ばれる、ミシガン大学やオハイオ州立大学など強豪大学が所属するスポーツリーグに所属しており、フットボールの試合は必ず全米に放映され、盛り上がります。青色のライオンがマスコットのペンステートは、たくさんのペンシルベニア州民に愛されています。
4-5.ヴィラノヴァ大学
あまり知名度は高くありませんが、じつはペンシルベニア州立大学やピッツバーグ大学よりも高く評価されているのが、ヴィラノヴァ大学(Villanova University)という私立大学です。約7,000人の学生が在籍しており、4年間での卒業率は86%で、これはかなり高い率です。ヴィラノヴァ大学は、バスケットボールチームが強いことでも有名です。4-6.ドレクセル大学
4-7.テンプル大学
同じくフィラデルフィアにあるテンプル大学(Temple University)は、州立の総合大学です。日本ととても深い関係があり、1982年に東京の南麻布にジャパンキャンパスを創設しました。アメリカの学生たちが日本へ留学する際のキャンパスとしても、ジャパンキャンパスは利用されています。4-8.リベラルアーツ・カレッジ
ペンシルベニア州には、ほかにもすぐれたリベラルアーツ・カレッジがたくさんあります。
バックネル大学(Bucknell University) ラファイエット・カレッジ(Lafyette College) オルブライト・カレッジ(Albright College) フランクリン&マーシャル・カレッジ(Franklin and Marshall College) など、枚挙にいとまがないほどです
ラルアーツ・カレッジへの留学を考えている人は、ぜひペンシルベニア州に目を向けてください。
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