アメリカ留学 全米50州ガイド
ルイジアナ州とその大学の魅力
テキサス州やアリゾナ州を含む「南西部」と呼ばれる地域と、黒人の多いアラバマ州やミシシッピ州のある「南部」との間に位置するのが、ルイジアナ州です。
ルイジアナ州の位置
ルイジアナ州は、アメリカでも有数の、ユニークな文化が発達した州です。そんなルイジアナ州にはどんな大学があるのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。
もくじ
1.ルイジアナ州とは
1-1.ニューオリンズ
1-2.バトンルージュ
2.ルイジアナ州の文化
2-1.ユニークな食文化
2-2.スポーツが盛ん
3.ルイジアナ州の大学について
3-1.ルイジアナ州立大学システムとルイジアナ大学システム
3-2.テューレーン大学
1.ルイジアナ州とは
まずはルイジアナ州の特徴について、州を代表する2つの都市を足がかりとして見てみることにしましょう。
1-1.ニューオリンズ

ニューオリンズの夜
ルイジアナ州で最も人口が多く、そして最も有名な町はニューオリンズです。フランスからの移民によって18世紀初頭に設立されました。
全米でも人気の観光都市で、とくにジャズの発祥地として有名です。ルイ・アームストロングやファッツ・ドミノ、ジェイムズ・ブッカーなど、数えきれないほどの偉大なミュージシャンが、ここで育ちました。
ニューオリンズはメキシコ湾に面していて、ミシシッピ川の河口があるため、州では唯一、海水面よりも低い位置にある町です。
港町として栄えていますが、メキシコ湾の温かい水がもたらすハリケーンが通る場所としても有名です。復興にとても時間がかかった2005年の「ハリケーンカトリーナ」の被害は有名ですが、基本的にはニューオリンズの人々はハリケーンと共に楽しく生きているといった印象で、ニューオリンズの有名な観光名所(バーボンストリート)では「ハリケーン」という名前のお酒が人気です。
1-2.バトンルージュ

ミシシッピ川に面したバトンルージュ
州政府があるバトンルージュは、ルイジアナ州で2番目に人口が多い都市です。靴下を横から見たような形をしたルイジアナ州の中で、ニューオリンズもバトンルージュも南に位置しています。
バトンルージュには州を代表するルイジアナ州立大学システムの本校ともいえるバトンルージュ校があり、ハリケーンなどの研究や石油工学、石油化学などがトップクラスの評価を得ています。
また、ルイジアナ州立大学の本校が位置するために、バトンルージュは屈指の大学街でもあり、大学生が勉強や研究そして生活していくための必要な施設や娯楽施設などがよくそろっています。
2.ルイジアナ州の文化
次いで、ルイジアナ州の特徴について、食文化とスポーツの点から述べてみたいと思います。
2-1.ユニークな食文化

ジャンバラヤ
メキシコ湾やミシシッピ川などからとれるザリガニやエビを使ったシーフード料理は、ニューオリンズそしてルイジアナ州の独自の文化を築いています。一般には「クレオール料理」と呼ばれます。
たくさんのスパイスにソーセージとエビ、そしてお米をまぜた洋風チャーハンのようなジャンバラヤや、ガンボと呼ばれるシーフードとお米を混ぜたスープ、そしてパンとプリンを混ぜたブレッドプディングは、ルイジアナの代名詞でもあるケイジャンフード(Cajun Food)の代表的な料理です。
ニューオリンズ市の周辺には湿地(スワンプ)が広がっており、ワニが生息しています。そのため、食用を含めたワニ猟も盛んです。
2-2.スポーツが盛ん

スーパードーム
ルイジアナ州はスポーツも盛んです。ハリケーンカトリーナの影響でたくさんの人が避難したスーパードームは、アメリカン・フットボールリーグの強豪であるニューオーリンズ・セインツの本拠地です。
セインツはニューオリンズ市民からとても愛されており、“Who dat?”が合言葉になっています。これは、ルイジアナなど南部のアクセントを交えて「だれがセインツに勝てるんだ」といった意味を短くした表現です。
また、州の鳥ともいわれるペリカンをキャラクターにしたニューオリンズ・ペリカンはアメリカンバスケットリーグ(NBA)のチームで、同じくルイジアナ州民に愛されています。
ルイジアナ州はメキシコ湾付近で発掘される石油や天然ガスの産業が発達しています。テキサス州ヒューストンから車で2時間東に向かった南西部の町、レイクチャールズは石油産業とカジノ産業が発達し、テキサス市民もたくさん仕事や観光で訪れます。
3.ルイジアナ州の大学について
ルイジアナ州は独自の文化と雰囲気を持ったユニークな州でありながら、生活する費用も、東海岸や西海岸に比べて安いので、その点では留学先としての魅力があります。
では、ルイジアナ州を代表する大学をいくつか紹介しましょう。
3-1.ルイジアナ州立大学システムとルイジアナ大学システム

ルイジアナ州立大学
まず、ルイジアナ州には、ルイジアナ州立大学バトンルージュ校(Louisiana State University and Agricultural & Mechanical College、略称LSU)をはじめ9大学からなるルイジアナ州立大学システムと、ルイジアナ工科大学(Louisiana Tech University)、ニューオリンズ大学(University of New Orleans)から成る州立のルイジアナ大学システムがあります。この「システム」は「グループ」といった意味でとらえればいいでしょう。アメリカの各州には、このような州立大学のシステムがあります。
ルイジアナ州立大学システムのほうは、バイオリサーチや医療系、法律系、農業などの分野に特化した施設が、おもにバトンルージュとニューオリンズにあり、他の州を代表する大学に負けないほどの研究費を費やしています。
ハリケーンが頻発するルイジアナ州なので、LSUにはハリケーンのエキスパートである教授がたくさんそろっています。工学部内にはハリケーン工学というコースもあるほどです。
またルイジアナ大学に所属するルイジアナ大学モンロー校は、大気科学(Atmospheric Science)のプログラムを設けています。
このようなプログラムを通して、アメリカ国立気象局で働く人やストームチェイサー(storm chaser)と呼ばれる、ハリケーンの目などに侵入し、最も身近な場所でテクノロジーを駆使してハリケーンを観察・研究するプロフェッショナルをめざす人もいます。

ルイジアナ州立大学のタイガースタジアム
またこれらの州立大学はスポーツも盛んで、試合の日はたくさんの学生や市民たちが試合前からバーベキューなどで試合を盛り上げ、街をあげてのイベントとしてたいへん盛り上がります。
とくにルイジアナ州立大学バトンルージュ校のアメリカン・フットボールチームは全米クラスの強豪で、頻繁にテレビなどで試合が全米に放送されます。これは、LSUが州の大学の中で最も有名であることの大きな理由となっています。
またアメリカでは、強豪チームをつくれるのは豊富な資金力がある大学だという考えかたがあります。そのため、スポーツの強豪大学は、学生数も多く、研究費などが豊富なトップレベルの大学と認識されることが多く、大学の魅力の1つとなっています。
とはいえ、じつはこれら2つの大学システムに所属するほとんどの大学は小規模・中規模で、昔ながらの田舎といった印象の町にキャンパスをかまえています。これらの大学は授業料も比較的安く、生活費も安いのが魅力です。

ルイジアナ工科大学
たとえばルイジアナ工科大学はルイジアナ州北部に位置し、アーカンソー州とテキサス州に非常に近い場所(通称、Ark-la-Tex地域)に位置しており、ニューオリンズ周辺の大学とはまったく違った雰囲気があります。
マクニーズ州立大学は、石油産業とカジノの観光の街、レイクチャールズにあります。テキサス州の大都市ヒューストンのほうがニューオリンズ市よりも近く、また違った生活が楽しめます。
3-2.テューレーン大学
ルイジアナ州屈指の私立大学といえば、ニューオリンズにあるテューレーン大学(Tulane University)です。少数で行われる授業は、学生1人ひとりが意見を述べる機会が多く、教員とのコミュニケーションが密であることを示しており、私立大学ならではの特徴ともいえます。
またテューレーン大学は近年、某有名大学ランキングサイトの「最も革新的で画期的なカリキュラムを設ける大学(Most Innovative Universities)」の1校に選ばれています。これに対して大学側は、「工学部、コミュニケーション学部、アート学部など、学部の壁をつくらずに、協力しながら、世界的な課題を解決していこうという姿勢が認められたのでは」と語っています。異なる学部や分野を統合して研究する(interdisciplinary)手法を最も促進している大学として評価されたわけです。
そして何といっても、全米でも最も人気の高い都市の1つであるニューオリンズに位置するのが、この大学の大きな魅力となっていることは間違いありません。
ルイジアナ州は、ニューオリンズに代表されるように多様な文化が発達した州です。留学先としてはあまりポピュラーではありませんが、南部らしさを感じたい人には魅力的な州といえるでしょう。
