IELTSとは ~TOEFLよりも受けやすいと近年人気の英語テストを読み解く~

IELTS™(International English Language Testing System)、通称「アイエルツ」は、イギリス、オーストラリア、カナダなど英語圏の国への留学や移住申請になどに必要な英語力を審査、証明するためのテストです。

アメリカでも、3,000を超える大学がIELTS™を採用しています。アメリカ留学といえばTOEFL®テスト、という時代ではもはやなくなりました。

IELTS™はブリティッシュカウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構、IDP:IELTSオーストラリアが共同運営しており、日本では日本英語検定協会が提供しています。

本ページでは、このIELTS™について、詳しく紹介します。

IELTS™とは

IELTS™は、英語を母語としない人が英語圏の国に留学・移住する際に、その英語力を測り、証明するテストです。イギリス発祥のテストで、全世界、1,600以上の箇所で受けられます。日本でも月に複数回、全国16の都市で実施されています。

紙と鉛筆で受験します。日本の高校生が慣れ親しんでいるやりかたです。なお2020年9月から、コンピュータで受ける形式(CD IELTS™)も取り入れられました。これからはCDのほうが主流になっていくと思われます。

リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングのいわゆる「英語4技能」すべてが問われます。内容としては、日常生活も含みますが、「アカデミック」なことを中心に問われます。

アメリカでは3,000以上の大学がIELT™のスコア提出を認めています。この中には、プリンストン大学やUCLAといった名門校も含まれます。日本でも、入試の代わりにIELT™を認める大学が200校以上あります。

IELTS™はイギリス英語だから、アメリカの大学に行くならやはりTOEFL®テストのほうがいいのではないか、という人もいますが、そんなことはありません。どちらが有利ということもありません。

たしかに、アメリカの大学に留学する際に受ける英語テストといえばTOEFL®テストでしたが、最近はIELTS™のほうに人気が集まっています。受験のしやすさ、スコアのわかりやすさ、などが人気の理由です。TOEFL®テストは受けることそのもののハードルが高いところがありますが、IELTS™は敷居が低く、優しい印象があるのはたしかです。日本人にとっては、TOEFL®テストよりもIELTS™のほうがいいスコアを出しやすい、という声も聞かれます。


IELTS™の内容

IELTS™は、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのパートから構成されています。それぞれのパートの問題数と時間は以下の通りです。受験時間は、合計でおよそ2時間45分になります。

パート 問題数 時間
リスニング 40問 30分
リーディング 40問 60分
ライティング 2課題 60分
スピーキング 対面インタビュー 11~14分

リスニング

日常生活における会話、モノローグ、大学キャンパス等における会話やディスカッション、講義を聞いて、設問に答えます。まず問題用紙に解答やメモを書き込んで、音声の放送が終わった後に、解答用紙に解答を転記します。この転記のために、10分間与えられます。

リーディング

アカデミックなトピックの長文と、日常や仕事にかかわる短文を読んで、設問に答えます。書籍や新聞、ジャーナルなどの抜粋を読むことになりますが、専門知識は要求されません。

ライティング

データ(図や表、グラフなど)の分析や活用方法を書く課題(150単語)と、自分の意見を書く課題(250単語)に取り組みます。前者が客観的で、後者が主観的な問いということになります。時間配分としては、前者が20分、後者が40分です。

スピーキング

面接官との1対1でのインタビューに応じます。まず自分のこと(家族や趣味など)が聞かれ、その後トピックが記されたカードが渡されます。そのトピックについてスピーチを行い、さらに面接官からの質問に答えます。トピックそのものはむずかしいものではありません。

なおコンピュータで受ける形式(CD IELTS™)であっても、スピーキングのセクションは、面接官と実際に対面して行われます。


IELTS™のスコア

IELTS™のスコアは最低点が1.0で最高点が9.0です。0.5刻みでスコアが出ます。このスコアのシンプルさが、IELTS™の魅力の1つになっています。またセクションごとにも、1.0から9.0の間でスコアが出ます。

アメリカの多くの大学が、出願者には6.0~7.5のスコアを求めています。6.5というのがまずは目安になりますが、これだけとれればたいしたものです(英検準1級のレベルです)。名門のプリンストン大学は8.0という高スコアを要求しています。なお日本人受験者の平均点は5.6とのことです(Studyportals.comより)。

また、よく比較されるTOEFL®テストのスコアとの相関は以下の通りです(ETSより)。

TOEFL®スコア IELTS™スコア
118~120 9.0
115~117 8.5
110~114 8.0
102~109 7.5
94~101 7.0
79~93 6.5
60~78 6.0
46~59 5.5
35~45 5.0
32~34 4.5
0~31 0~4.0

IELTS™の受験申込方法

日本英語検定協会のウェブサイトで申込を行います。申込と受験にあたっては、パスポートが必要になります。

ウェブサイトでIELTS™ IDを作成し、受験者の情報を入力、受験希望地と希望日を選び、申し込みます。受験日の19日前が申込期限です。

受験料は25,380円。TOEFL®テストの受験料が235ドルですから、だいたい同じくらいということになります。いずれも「お金がかかる」テストです。支払はクレジットカード、コンビニで現金、もしくはゆうちょのATMで行います。

IELTS™の傾向と対策

IELTS™もTOEFL®テスト同様に、英語の総合力を問うものですので、短期間で劇的にスコアがアップするということは期待できません。

IELTS™は複数回受けてもかまいませんが、受験料も決して安くはありませんし、やみくもに受けてもスコアが上がるわけではありません。過去問を解くのはもちろん効果的ですが、基礎ができていなければ、過去問に太刀打ちするのも困難です。英語に自信がない人は、まずは基礎からおさらいするのがいいでしょう。

アカデミックな題材が扱われますので、文系・理系にかかわらず、さまざまな学問分野の入門的な内容に親しんでおくのはプラスになります。日本語でもかまいません。

また英語を勉強するときに、IELTS™のためだけに勉強するのは望ましくありません。IELTS™はアメリカの大学の入試ではありませんし、留学する前にテスト勉強で燃え尽きてしまっては意味がありません。英語は「毎日」触れることが大切です。そのためにも、無理なく、楽しく、英語に接するようにしましょう。


ワンポイント

いまやTOEFL®テストの人気をしのぐともいわれるIELTS™。英語に自信がある人は、腕試しに1回受けてみるといいでしょう。

とはいえ、IELTS™のスコアに一喜一憂する必要はありません。アメリカの大学は、学校の成績やエッセー(作文)、推薦状、課外活動、面接など、さまざまな観点から1人ひとりの出願を評価して合否を決めます。IELTS™もそんな観点の1つにすぎません。

このことを踏まえて、アメリカの大学への留学を考えている人は、まずは学校生活を充実させることを考えましょう。いい成績をとり、課外活動も思いっきりやる。先生や友だちとの絆を深める。そんなことのほうが、英語テストで高スコアをとるよりもよほど大切です。



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