英語のテストが1点だった私の留学までの道のり
みなさんこんにちは。アイオワ州の小さな大学に留学しているさなです。今回は、ズバリ英語についてお話ししたいと思います。実際、アメリカに留学してどれくらい英語力が上がるのか、英語ができないと留学できないのか、など英語力の疑問をおもちのかたは多いと思います。
私の経験が、そんな疑問を少しでも解決できたら嬉しいです!

アメリカ留学前の私の英語力
私は留学前に、特別な英語学習をしていません。英会話教室に通ったことも、長期留学経験もありません。もちろん帰国子女でも、インターナショナルスクールにも通ったことがありません。
私が本格的に英語を学び始めたのは、中学1年生のときです。
小学生の頃に英会話の時間が月に1度ぐらいありましたが、はっきり言ってほとんど記憶がありません。ただ、「何を言っているのかよくわからなかった」、それだけは覚えています。
中学2年生の後期で英検3級、高校3年生の6月に2級を取得しました。
留学前の私は、英語は得意というわけではなく、だからといって苦手というわけでもない、いたって普通、平均レベルでした。
中学校での英語学習

先ほど、私の英語力は平均と書きましたが、すみません嘘をつきました。大ウソです!
私が初めて受けた中学校の英語の小テストの点数はなんと1点です!(おそらく25点満点)
初めて学ぶ英語という科目を、どう勉強すればよいのかわからず、嫌いという意識はなかったものの、英語との最初の相性は最悪でした。
それから、少しずつ勉強のコツをつかみ始めましたが、自分の中ではなかなか苦手意識が抜けませんでした。
また、スピーチコンテストに向けた宿題が毎年夏休みに出ていたのですが、英語を人前で話すことが恥ずかしく、1人ではたくさん練習していましたが、本番になるとなかなか練習の成果が発揮できず、学年代表に選ばれるようなことはありませんでした。
とにかく私は英語に自信がもてず、模試でも得意科目とは言えませんでした。また、英語を発音することにかなりの抵抗がありました。
高校での英語学習

高校では、日本の大学入試へ向けた受験勉強を中心にやっていました。
スピーキングはおろそかにして、リーディングに力を入れ、使える英語ではなく、点数をとるための勉強をしていました。
英検でも一次試験の筆記テストはかなりの高得点で合格だったのですが、二次試験の口頭テストではギリギリでした。やはり英語を得意科目だとは胸をはって言えませんでした。
しかし、受験勉強のためだけに英語を勉強することにつまらなさを感じ始め、「実際に英語が話せたらかっこいいなあ」という気持ちも芽生え始めました。
そして、高校3年生の夏休みについに留学を決意するのです!
いざ渡米
栄 陽子留学研究所の夏季のプログラムで、実際のアメリカの大学で授業をとれる講座があります。
この講座は「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」ことを意図としたプログラムです。いくつかのコースに分かれているのですが、わたしは自分の英語力に不安があったため、できるだけ長い(6週間)講座を選択しました。
初めて親元を離れる寂しさを感じながらも、飛行機に乗り込むと、「これからがんばろう、しっかりしないと!」という気持ちがこみ上げてきました。
しかし、飛行機を降りてすぐの入国審査での英語の質問に、そんなつくりかけの平常心は太刀打ちできず、緊張してしまい、心臓がバクバクでした。「命の次に大切」と教えられたビザ、パスポートの書類などグッと握りしめ、「早く自分の番が来て終わってほしい、でも永遠に順番が回って来ないでほしい」と思ったのをいまでも覚えています。
さらに、審査を通過し荷物を受け取った後、バスに揺られ、夜遅くにキャンパスに到着しました。その日はすでにクタクタでしたが、そんな私をいきなり英語が襲います。目の前で次々と英語が飛び交い始め、みんながそれを聞いて行動しているのに、ただただ置いていかれないように、よくわからずについていっていました。
初日から英語の竜巻きに飲みこまれました。
アメリカ生活が始まる

キャンパスに到着した翌日、オリエンテーションが行われました。
初日でもパンクしていた私は、すでにお手上げ状態でした。
オリエンテーションでは、各クラスの先生の挨拶、自己紹介、レクリエーションなどもあり、とても楽しい時間のはずでした。しかし、英語が理解できない私は、初日と同様なんとなくみんなについていき、「早く終わらないかな、逃げたいな」と思ってしまいました。
そして、授業の初日。オリエンテーションも理解できなかった私が授業を理解できるはずもありません。そして、とにかく先生に見つからないように、当てられないようにと、前の人に隠れて、先生と目を合わせないようにしていました。
みんなが楽しそうに授業を受けているのを見て、孤独感もありました。そして、こんな日が何日か続きました。
しかし、ずっとこのままではいけないと思い、ついに私は泣きそうになりながら、英語の先生のもとに向かいました。
先生は私のつたない英語を一生懸命理解しようとしてくれ、私が英語に不安があること、理解できないことを相談すると、すぐに具体的な勉強の方法を教えてくれました。
このおかげで、だんだんと英語に慣れてきました。いま振り返ると先生に相談できて、とてもよかったと思います。
このプログラムでは、ホストファミリーやカンバセーションパートナーなど、授業以外でも英語を話せるチャンスもありました。
ホストファミリーはアメリカにいる家族のような存在で、アメリカの日常的な文化を学んだり、心の支えになったりしてくれます。
また、カンバセーションパートナーは英語力を上げるために、会って話をするパートナーです。
私はあらかじめ話す内容をきちんとノートに書き、質問を英語に直し、自分の中では万全の準備をして会いにいったのですが、会話はそう簡単にはいきません。
予想外の話に飛ぶこともあったり、何を話しているのかまったくわからなかったり。ただニコニコして、わかったふりをしていました。わからないときは辞書や携帯を使いながら、どうにか伝わるように根気強くがんばりましたが、授業とは違う会話のむずかしさを感じました。
6週間のプログラムだったのですが、英語力は格段に上がりました。とくにいままで避けていたスピーキング、受験とは段違いのむずかしさのリスニングは最初に比べ、自分でも力がついたのがとてもよくわかりました。
英語の壁に何度も当たり、泣いたこともありましたが、最後のお別れ会ではスピーチまで任せてもらえました。
まとめ
英語の小テストが1点だった私が、まさかアメリカの大学に留学するなんて、私自身もびっくりしています。いまは、あきらめないで英語を勉強し続けてきてよかったと思っています。
さなさんの記事一覧
・第1回 英語ができない私が留学を決意した理由
・第2回 「大好き!」と言える大学に留学できた
・第3回 アメリカ留学に避けて通れない「エッセー」とは?
・第4回 私のアメリカ留学がいよいよ始まった!
・第5回 留学すると7kg太る? アメリカ大学生の食生活
・第6回 アメリカの大学で学ぶ留学生のとある1日
投稿日:2018年08月04日(Sat)

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