アメリカの大学の専攻と選び方

アメリカの大学は入学時に専攻を決める必要はありません。だいたい2年生の終わりまでに決めればよいことになっています。したがってめざすべきアメリカの大学を探す際にも、専攻を決めていないことはまったく問題ではありません。

アメリカ留学は「自分探し」の旅でもあります。入学して最初の2年でさまざまな科目をとって、自分の方向性を探っていけばよいのです。希望する専攻が決まっている人にとっては、その専攻の課程が設けられていることが、志望校選びの指針になるでしょう。

アメリカの大学では演劇と経営学といった異なる二つの分野を専攻できます

アメリカの大学はどこでも演劇が専攻できるようになっています。Theater ArtとかDramatic Artなどといいます。何しろ、パフォーマンスがとても大切な国です。実際に社会に出たら、営業をするのも、企画を通すのも、上司やお客と話をするにもパフォーマンス能力が必要です。したがって演劇を専攻したからといって、みんな役者になりたいというわけではなくて、将来の仕事にパフォーマンス力をいかすために演劇を勉強するのです。また、アメリカは異なる二つの分野を専攻すること(ダブルメジャー)が可能なので、演劇とコンピュータとか、演劇と経営学とか、演劇と物理学とか、さまざまな組み合わせも可能です。

アメリカの大学ではピアノも初歩から教えてくれます

日本では考えられないことですが、一度もピアノを弾いたことがない人でも、アメリカの大学で音楽を専攻できます。ピアノは一から教えてくれます。ロックやジャズも学べます。アートにしても一から学べて、おまけにリベラルアーツの大学では油彩でも水彩でもグラフィックデザインでも何でも同時にできるのです。

時代によって人気の専攻分野が変わります

最近人気の専攻は環境学です。Environmental Scienceとか Environmental Studiesなどと呼ばれています。人気の専攻は時代に左右されます。金融関係が華やかで、みんなが「お金、お金」と言っている時代は経営学や経済学を希望する人が多いものです。

残念ながら今は時代の流れがあまりに早く、どの専攻が本当に役に立つのか、将来有望なのか、なかなか見きわめられません。こういう時代は、自分の好きなことを選ぶのが一番です。もちろん、「絶対にこれが好き」というものは、そう簡単に見つかりません。「自分が何に向いているかを一生かけて探すこと」が「生きること」とも言えますから、若いうちに見つけることはなかなかむずかしいものです。ただ、好きでないことは、ちょっと苦しいと思ったら勉強は続きません。逆に、好きなことを少しでも楽しめれば、それが注目されない時代でも我慢して勉強できます。そして、それが脚光を浴びるときを待つことができます。

アメリカの大学は自分探しの4年間を与えてくれます

アメリカは17〜18歳で医者になるなどと決めてもらうのは迷惑だ、というお国です。そんな年齢で医学の何たるかなどわかるはずがないというわけです。高校を卒業したくらいの年齢では、まだいろいろなことがわかっていません。だから大学では基礎をしっかり身につけなさい。そして、専門的に学びたいことを見つけなさい、というのです。本当の専門は大学を卒業した後の大学院で学ぶようになっています。とくに「人の命にかかわるような仕事に就くための勉強は大学院でせよ」と考えられています。

したがって、医学、法学、歯学、カウンセリングなどは大学院でしか学べないのです。

アメリカでは、子供は18歳になったら家を出て、大学に入ったら寮生活をして親離れをすることになっています。社会に出ると嫌な上司、競争の激しい同僚などがいますが、そうして人たちにめげないようにコミュニケーションをとるのはむずかしいのです。こうしたことを寮生活で学びなさいという考えかたです。

アメリカの大学は、集中力や記憶力を重視する日本の大学の教育と違い、分析力と判断力と決断力を養います。「リンカーンが奴隷解放をしたのは何年か」といった暗記力でなく、「君がリンカーンならどうしたか」ということを自分で考えさせる教育です。そして「自分の目と頭と足で生きていく力をつけよ」と教育するのです。

これこそが、強く生きるための真の教育だと思います。


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