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4.単位が認められやすい科目/認められにくい科目

アメリカの大学は「単位制」ですので、大学間の単位の互換システムがよく整っています。ある大学から別の大学への編入も、ごく当たり前に行われています。アメリカに留学する人の中にも、編入を経験する人はたくさんいるでしょう。とはいえ、単位の認可には一定のルールがあり、そのルールをクリアしないと、編入先の大学で単位が認められないというケースもあります。ここでは、編入の際に単位が認められやすい科目とそうでない科目について解説します。

アメリカの大学の科目のレベル

アメリカの大学は、「その大学で開講している大学と同様の内容とレベルの科目であれば、その単位を認める」というのが基本的な姿勢です。

科目のレベルについて全米共通の理解を成り立たせているのが、「科目番号(course number)」です。アメリカの大学の個々の科目には、3ケタ(大学によっては4ケタ)の科目番号が付いていて、この番号によって科目のレベルがわかるようになっています。州や大学によって細かな違いはありますが、一般的には以下のように科目番号が付いています。

000番台 大学の補習レベルで、大学の単位としてはカウントされない科目
100番台 初級レベルで、おもに1年生が学ぶ科目
200番台 初級レベルで、おもに2年生が学ぶ科目
300番台 上級レベルで、事前に修めておかなければならない科目=先修科目(Prerequisite)が定められている、おもに3年生が学ぶ科目
400番台 上級レベルで、Prerequisiteが定められており、おもに大学4年生が学ぶが、大学院生が履修することもできる科目
500番台 大学院レベルで、おもに修士1年生が学ぶ科目
600番台 大学院レベルで、おもに修士2年生が学ぶ科目

たとえば「英作文101」という科目は、1年生レベルの基礎的な英作文の科目であり、「ミクロ経済学201」であれば、基礎レベルでおもに2年生が学ぶ科目であることが、この科目番号によってわかるようになっています。科目名と科目番号を見れば、全米の大学のすべての科目の内容とレベルが推察できるようなシステムになっているわけです。

編入の際にできるだけ多くの科目を認めてもらうためには、まずはこの科目番号のシステムを理解しておくことが大切です。だいたい100~200番台の科目であれば、編入先の大学に認められますが、000番台の科目は「大学レベル」とは見なされませんので、認められません。また300番台以上の上級科目は、基本的に3年生以降に専攻科目として学ぶ科目になりますので、認められにくい傾向にあります。

単位が認められやすい科目

編入するときに単位が認められやすい科目は、一般教養科目です。一般教養科目は、あらゆる学問分野の土台となるものですので、専攻にかかわらず、またおおむねどの大学であっても、同じようなレベルと内容を学ぶということが、アメリカの大学では共通の理解として成り立っています。この共通の理解を成り立たせているものとして科目番号があるわけですが、科目番号でいえば100番台・200番台、おもに1、2年生がとるのが一般教養科目です。

アメリカの大学の一般教養科目
自然科学系 物理学、数学、化学、生物学、コンピュータなど
社会科学系 社会学、政治学、経済学、歴史学、心理学など
人文科学系 文学、哲学、宗教学、外国語など
芸術 音楽、美術、演劇、ダンスなど
体育 実技、保健など

またアメリカの大学で専攻する分野の基礎レベルにあたる科目も、単位が認められやすい科目として挙げられます。科目番号でいえば200番台のものが多く、おもに2年生がとる科目です。たとえばビジネスを専攻とする場合の基礎レベルの科目とは、ビジネス概論、マーケティング、会計学、ミクロ経済学、マクロ経済学、統計学などです。

コミュニティ・カレッジは二年制大学ですので、基本的には一般教養科目を中心に履修し、専攻(Major)科目は編入先の四年制大学で集中して学ぶことになります。専攻は、四年制大学への出願時までに決めておけばよいでしょう。コミュニティ・カレッジに入学する時点では専攻を決めておく必要はありません。

また専攻と関係のある科目ばかりをとっても、四年制大学には認められない可能性があります。編入先の四年制大学としては、専攻科目はできるだけ自分の大学で修めることを求めるからです。履修する順序としても、1、2年目に一般教養科目をとり、3、4年目に専攻科目をとるというのが普通です。

単位が認められにくい科目

編入の際に単位が認められにくい科目もあります。その代表的なものが、外国語として学ぶ英語の科目です。アメリカでは英語は国語ですから、英語を外国語として学ぶ科目はアメリカの大学には存在せず、したがってそのような科目の単位は認められません。コミュニティ・カレッジによっては、留学生に対しては英語の補習としてESLの科目を必修としている場合がありますが、ESLの科目(英文法、リーディング、英会話、発音法など)は編入先の大学には認められません。

また000番台の科目は、「大学レベルの科目」としては見なされませんので、その単位は認められません。000番台の科目の代表的なものとしては、

  • 補習科目
  • 高校レベルの科目
  • 職業訓練の要素が強い科目
が挙げられます。

〔補習科目〕

補習科目は、大学での学習方法そのものを学ぶもの、読み書きのノウハウを学ぶもの、コンピュータの活用方法や特定のソフトの使いかたを学ぶものなどです。また留学生にかかわりの深いものとしては、ESLも補習科目です。

〔高校レベルの科目〕

アメリカの、とくに公立高校の生徒によっては、卒業した時点で日本の中学生くらいのレベルの科目しか学んでいないということはめずらしくありません。そこで大学によっては、大学レベルの科目の予備的な科目として、高校レベルの科目も教えています。とりわけ地元の高校卒業生であれば無条件で入学できるコミュニティ・カレッジでは、高校レベルの科目をとる学生がけっこういます。

〔職業訓練の要素が強い科目〕

職業訓練の要素が強い科目は、やはりコミュニティ・カレッジで多く見られるものですが、仕事に必要なスキルを身につけるための科目です。土木や自動車整備、配管・電気工事、コンピュータのソフトウェア、といったことの具体的な技術を学びます。こうした科目をとっている学生の多くは、自分の仕事に必要なスキルを身につけることを目的として、その科目だけを学んでいるので、大学卒業を志しているわけではありません。またいわゆる「学問」とは性格が異なりますので、大学の卒業単位として、また編入単位としては認められません。コミュニティ・カレッジには、料理、ヘアデザイン、保育、秘書学といった、日本ではおもに専門学校で教えられるような科目もたくさん開講しています。これらの科目をとるのは自由ですが、四年制大学には認められませんので、まずは一般教養科目を優先してとるようにしましょう。

オンラインの科目について

成人教育や生涯教育に力を入れているコミュニティ・カレッジでは、社会人の便宜をはかるために、最近はとくにオンラインの科目を充実させています。また教室で行う授業がすぐに定員をオーバーしてしまうため、同じ科目をオンラインで設けるというコミュニティ・カレッジもあります。

コミュニティ・カレッジに留学して履修登録をする際に、教室で受けるほうの科目は定員がいっぱいなのでオンラインのほうを受けるように勧められることもあるかもしれません。しかしオンラインの科目は、現時点では単位を認めないとする四年制大学も多いので、事前によく確認してから履修するようにしましょう。オンラインの科目はモチベーションの維持がむずかしく、よい成績を修めることが困難な場合も多くあります。

コミュニティ・カレッジの単位は認められにくい?

アメリカの大学は単位制ですから、二年制のコミュニティ・カレッジを卒業すれば、四年制大学に3年生として編入できるというのが原則です。しかし、実際にコミュニティ・カレッジから四年制大学に編入した学生のうち、9割以上の単位が認められたのは58%に過ぎません。さらに14%の編入生については、コミュニティ・カレッジで取得した単位のうち四年制大学に認められたのは1割に満たない(Educational Evaluation and Policy Analysisより)というデータもあります。

つまり、コミュニティ・カレッジから四年制大学への「編入」自体は可能であっても、コミュニティ・カレッジで取得した単位は四年制大学に認められにくい、という現象が起きているのです。

留学する前にチェックしておきたい科目番号

この一つの理由が、コミュニティ・カレッジの科目番号の付けかたが四年制大学と異なっていることです。コミュニティ・カレッジによっては、本来は000番台であるべき職業訓練や高校レベルの科目に対しても100番台の科目番号を付けたりしています。そうすると、編入先の四年制大学としては、そのコミュニティ・カレッジの科目番号の妥当性を疑わなければならず、100番台・200番台の科目であってもその単位を認めないという判断をしてしまうこともあるのです。

コミュニティ・カレッジの科目番号の付けかたは、個々の大学のアカデミック・カタログを見ればわかります。あまり一般的ではない科目番号の付けかたをしているコミュニティ・カレッジは、志望校としては適していないかもしれません。その判断はなかなかむずかしいところですが、認められる単位が少なくなってしまっては、卒業までの期間が長くなり、せっかくの費用節約も意味がなくなってしまいます。プロのアドバイスを受けるなどして、めざすコミュニティ・カレッジのカリキュラムは留学前に念入りにチェックしましょう。

Registrar’s Officeに積極的に交渉しよう

アメリカの大学に編入する際に、合否を決めるのはアドミッションズ・オフィスですが、単位の査定はRegistrar’s Officeという別のオフィスが行います。どの科目の単位が認められて、どの科目の単位が認められないかは、合格が決まった後に通知されます。

しかしこの際に通知される単位数は、必ずしも最終的なものではありません。Registrar’s Officeに交渉することによって、より多くの科目の単位を認めてもらえる可能性は十分にあります。講義概要やシラバスなど、その科目についての材料をRegistrar’s Officeに提供して、その科目の内容とレベルが編入先の大学のものと同様であることを説得できれば、単位が認められるチャンスはかなり高まるはずです。

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