アメリカ留学中の課外活動について
みなさんこんにちは! アメリカ留学ラボのカイトです。今回は、現在アメリカに留学中の先輩から留学中の課外活動についてのアドバイスが届きましたので、それを紹介しましょう。
みなさんは、アメリカの課外活動についてどのようなイメージをもっていますか? アルバイト、サークル、ボランティア活動などでしょうか。
アメリカの大学では、課外活動は学業成績と同じくらい重要で、勉強以外にどのような活動に取り組んできたか、どのような経験をしてきたかが、就活や大学院進学において評価されます。
ぜひ積極的に課外活動に参加して、充実した留学生活を送ってください!
もくじ
1.アメリカの大学の課外活動とは?
1-1.インターナショナル学生協会・日本人学生協会
1-2.趣味(スポーツや音楽・ダンスなど)
1-3.ボランティア活動
2.課外活動のメリット
2-1.日本という国や文化を再認識
2-2.貴重な人との出会い
2-3.自分の世界観の拡大
2-4.英語の上達
2-5.知識や技術の習得
3.課外活動における注意点
3-1.勉強が優先であることを忘れずに
3-2.相手の文化や価値観を尊重すること
4.まとめ
1.アメリカの大学の課外活動とは?
アメリカの大学の課外活動ってどのようなものでしょうか。ここでは私の経験を踏まえて、留学生にポピュラーな三つの課外活動をご紹介します。
1-1.インターナショナル学生協会・日本人学生協会
インターナショナル学生協会は、世界各国から来た留学生から成るグループです。
自国の伝統衣装やダンス、料理などを紹介し、地元の人やアメリカ人学生、そして他国から来た留学生に、自分の国のことをよく知ってもらい、理解と交流を深めるための活動を行っています。
この協会が年に1度主催するフェスティバルでは、各国の学生がブースを出し、それぞれの国の料理や伝統文化を披露します。
前回に行われたフェスティバルでは、日本のブースは照り焼きチキンと枝豆を出し、習字を体験してもらいました。これらの試食や体験をしながら各国のブースを回ると、まるで世界を一周した気分になりますよ!
日本人学生協会はインターナショナル学生協会と少し似ていますが、日本の文化のすばらしさを知ってもらおうという目的で活動しています。
年に1度ジャパニーズフェスティバルを開催し、ソーラン節、空手、着物や甚平のファッションショーといったパフォーマンスを地元の方々に楽しんでもらっています。全世界で有名な日本のマンガ文化も、もちろん紹介していますよ。
ジャパニーズフェスティバルのほかにも、コリアンフェスティバルやチャイニーズフェスティバルがありますが、私の大学ではジャパニーズフェスティバルが1番の人気を集めています。他国のフェスティバルに参加して、その国の文化を学ぶのもとても楽しいですよー。
1-2.趣味(スポーツや音楽・ダンスなど)
アメリカの大学には、学生たちによる音楽やダンスのパフォーマンス大会やスポーツ大会があります。
スポーツのほうは、自分たちでチームをつくり、リーグに登録し、他のチームと戦い、優勝をめざします。
スポーツ大国アメリカとあって、みんなポテンシャルが高い! 足が速い学生、背が高い学生、フィジカルが強い学生。そのような中でスポーツを行うのは刺激があって楽しいです!
もっと真剣にスポーツに取り組みたければ、日本の大学の体育会に相当するものもあります。NCAAとかNAIAといわれる全米のリーグがあって、アメリカのどの学生も自分の大学のスポーツチームを誇りに思っていて、試合がある日はスタジアムに駆けつけ、大盛り上がりです。チームにはトライアウトを受けて入部することができます。
私自身、女子サッカー部に所属していました。設備がとてもよく整っていて、試合の日にはたくさんの観客が応援しに来てくれ、カレッジスポーツとは思えないほど、いい環境に恵まれていました。自分の才能を生かしたい人はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
1-3.ボランティア活動
アメリカはボランティア大国として有名なだけあって、大学内外でたくさんのボランティア活動が、1年を通して行われています。
高齢者のデイケアサービス、子どもたちのサマースクールやスポーツ活動のアシスタント、地域の人の家の掃除のお手伝いなど、さまざまな種類のボランティアがあります。
個々のボランティア活動は、大学や地域のWEBサイトや、友人を通して見つけることができます。ボランティアは、どこでも大歓迎されます。
またボランティア活動は、さまざまな年代の人とふれあう機会です。地域のことを詳しく知るチャンスでもあります。
私は大学近くのナーシングホームで高齢者のデイケアサービスを行ったり、YMCAでコーチとしてスポーツを教えたりなど、いろいろな経験をさせてもらっています。高齢者の方に“Thank you”と言われたり、子どもたちが技術を習得するのを見たりすると、他の人の役に立てていることを実感して、とてもうれしいです。
ワンポイント:留学中のアルバイトについて
アルバイトも「課外活動」の一つですが、留学生は学外で働くことはできません。移民法がそう定めています。ただキャンパス内であれば、週に20時間までアルバイトをすることができます。図書館の受付、キャンパスの清掃、食堂の配膳などです。アメリカの学生たちは、日本の大学生のように「アルバイトに精を出す」ということはありません。やっぱり勉強がたいへんですからねー。2.課外活動のメリット
課外活動にはたくさんのメリットがありますが、私自身がとくに大きなメリットだと感じたことをいくつかお話ししましょう。
2-1.日本という国や文化を再認識
まずよかったと思うことは、母国である日本を再認識できたことです。
さまざまな国籍の人とかかわる経験を通して、日本で生活しているときは当たり前だと思っていたことや見えなかったことに、あらためて気づかされることが多々ありました。
たとえば日本人のおもてなしの心や勤勉な国民性です。どんなときでも、相手の立場を考えられるのは、日本人が世界に誇れる性格の一つではないでしょうか。また、どんなに小さいことでも、自分の責任を果たし、一生懸命に務めることができるのも、日本人として誇れることだと思います。
私は、アメリカでの留学生活の中で、たくさんの人が日本という国や文化を好きで親しんでくれていることを知りました。最近のマンガやアニメの影響ももちろんありますが、剣道や柔道といった迫力ある日本のスポーツや、桜や富士山、神社仏閣の美しさ、古くから語り継がれる教えなど、ここでは挙げきれない多くの魅力が日本にはあるということを認識しました。
ある日、心理学の教授から“You are lucky to be born as a Japanese. You should be proud of yourself.”(日本人として生まれてあなたは運がいいよ。日本人として生まれたことを誇りに思ってこれからの人生を歩んでね)と言われたことがあります。日本人として生まれたことを本当に幸せに思い、日本をいままで以上に好きになったのも、勉強だけでなく課外活動を通じてさまざまな人と接したからだと思います。
2-2.貴重な人との出会い
アジアやヨーロッパ、南アメリカ、アフリカなど、世界中から来た留学生や、高齢者から子どもまでさまざまな年代の人と出会うことができたのも、課外活動の大きなメリットです。
「そのときの出逢いが 人生を根底から変えることがある よき出逢いを」という相田みつを氏の詩にあるように、人との出会いはとても貴重な財産です。ぜひ留学中にlifelong friend(一生の友人)に出会ってください。
2-3.自分の世界観の拡大
さまざまな国の人とのコミュニケーションを通して、それぞれの国の文化や価値観を学ぶことができます。私は、アメリカやアメリカ近隣の国々の文化だけでなく、韓国や中国、インドといったアジア諸国、ヨーロッパ、そしてアフリカの文化についても学ぶことができました。
また、日本が他国の人にどのように見られているか、日本が世界でどのような立場にあるのか、ということも知ることができました。
世界中の人との交流を通じて、それらの国への興味がつのったり、新しいイメージをもったりすることができました。世界中に友達ができるのはとてもすばらしいことですよね!
2-4.英語の上達
課外活動では、相手が伝えたいことを理解し、自分の意見を英語で発するという機会がたくさんあります。ですから、自然と英語力がグングン上達します。
英語に自信がないという人でも大丈夫。課外活動は英語のテストではありません。大切なのは、恐れずにコミュニケーションをとってみるというチャレンジ精神です。私は課外活動を通じて、さまざまな国の人から英語以外の言葉を教えてもらい、いまでは簡単なスペイン語や韓国語も話せるようになりました(笑)。
2-5.知識や技術の習得
課外活動を通じて、社会人として必要な知識やスキルを習得することができます。リーダーシップやタイムマネジメント、コミュニケーション能力などです。
また、将来グローバルな舞台で働きたいという人にとっては、さまざまな国籍の人と一緒に活動するのは貴重な経験になると思います。
3.課外活動をするにあたっての注意点
魅力の多い課外活動ですが、いくつか注意点があります。
3-1.勉強が優先であることを忘れずに
アメリカの大学では、学生としての本業はあくまでも勉強です(当たり前のことですが)。課外活動に夢中になって、学業がおろそかになってしまっては本末転倒。宿題やテスト勉強を優先して、時間とエネルギーのバランスをうまくとるようにしましょう。
3-2.相手の文化や価値観を尊重すること
さまざまな国の学生と接する課外活動で大切なのは、自分の価値観や常識を一方的に押しつけないことです。日本国内での対人関係でもそうですが、さまざまな国籍や人種の人が共存しているアメリカでは、とくにこの点に気をつけなければいけません。文化や国によって価値観や常識、タブーなどが大きく異なります。
たとえば集合時間です。日本人はある程度時間に厳格ですが、いくつかの文化圏では、もっとおおらかに(?)時間のことを考えています。
留学中は、多様な価値観に出合うことでしょう。理解できないことや混乱すること、自分を見失ってしまうこともあるかもしれません。しかし、このようなときこそ、自分の価値観や常識を押しつけるのではなく、相手の文化や価値観を尊重し、理解することが大事なのではないでしょうか。人間的に成長できる貴重な経験を得られるチャンスだと思いますよ。
4.まとめ
以上、アメリカ留学の課外活動についてお話ししました。
自分の趣味や特技、やりたいことがあれば、ぜひ積極的に参加してみてください。ただ待っているだけでは、チャンスや出会いは訪れません。自分から積極的に参加し、貴重な経験や思い出をつくってくださいね!
アメリカの大学は多様性(Diversity)をとても大切にします。さまざまな文化や伝統、価値観が可能な限り尊重されます。日本ではなかなか経験することができない、多人種や多国籍間でのコミュニケーションに積極的にチャレンジして、留学生活をより充実させていきましょう!
では今回はこの辺で――Have a good day!!
投稿日:2017年06月06日(Tue)
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