留学生の「就活」とは?
母にガーナではなくジャマイカの感想ばかり聞かれるまなみです。きっと1年以上前に行ったジャマイカと今回の船旅で訪れたガーナが、母の頭の中でごちゃごちゃになっているのだと思います(笑)。全然違う国なのに・・・。日本に戻って来て、多くのかたから就職について聞かれます。今回は、私が肌で感じるアメリカと日本の考えかたの違いも含めながら、留学生にとっての就活体験をシェアしたいと思います。
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日米の大学生の就活に対する意識の違い
アメリカの大学は9月に新年度が始まります。現在、私は3年生と4年生の間ということになります。
アメリカの大学生はいつから就職活動を始めるか知っていますか?
じつは、日本のようにはっきりとした就活期間がありません。早くから行動している人もいますが、卒業してから考え始める人も少なくはないと感じます。
私の周りにも、卒業後の進路がわからないまま卒業した友だちはたくさんいます。日本だと、「考えられなーい」と言われそうです(笑)。
もちろん、キャンパスでは毎年キャリアフォーラムが行われ、卒業生と話しながら仕事について考える機会はあります。しかし、日本のようにスーツを着た大学生が町中に出没するようなことはありません。
また、多くの海外の企業は新入社員を一斉に募集していません。オフィスや仕事の内容によって募集時期はまちまちです。通年採用している場合もあります。
私のイメージでは、「同時期に出てきたライバルを蹴散らしながら、ある程度の数の企業をキープしておく」のが日本の就活で、「自分がベストだと感じるときに、本当に行きたい会社にだけ応募しする」のがアメリカ就活、という感じです。
3日で内定? ボストン・キャリアフォーラム
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就職についての考えかたが違うアメリカで、私たち留学生はどのように仕事を探したらいいのでしょうか?
就職したい会社とコネクションがある人は、そのコネを全力で使うことをオススメします。
コネと聞くと汚い響きがあるように感じる人もいると思います。しかし、知り合いや家族の紹介を通して仕事を得る人は(とくにアメリカでは)想像以上に多いのです。他人のコネを羨ましがったり、妬んだりする時間があるのなら、コネづくりの行動をするほうがいいと思います。
また留学生にとっては、ボストン・キャリアフォーラムという魅力的なイベントがあります。
このフォーラムの会場では、さまざまな企業の話を聞いたり、実際にエントリーをしたりすることができます。ブログなどで「3日で内定をとれます」と書いてありますが、これは本当ですが誤解を招く表現でもあるので、もう少し詳しく説明します。
このキャリアフォーラム中に面接を受けて、内定をいただけるのは事実です。しかし内定をもらっている人のほとんどが、当日までにレジュメを送付し、テストを受けて、さらにスカイプでのインタビューで評価される、といった選考をくぐり抜けています。
準備期間を含めて、日本の大学生よりは短い期間で内定をいただける可能性は高いですが、3日だけの勝負と思っていると痛い目にあいます。
【関連記事】
» 3日で内定! 私のボストン・キャリアフォーラム体験
いまだからわかる小規模大学のデメリット
私は、自分の大学が大好きです。この大学に留学して本当によかったと思います。小規模の大学だからこそ、できたこともたくさんあります。
しかし、就活においては少しデメリットが多いようにも感じます。
たとえばコネクションづくり。当たり前のことですが、小規模の大学は、卒業生も少数です。そのため、大学の卒業生を通じてのコネクションには頼れません。
キャンパスで行われるキャリアフォーラムに自分が希望する職種の卒業生が来ないこともあります。
また日本人の留学生も少ないので、日本での就職活動に関する情報が一切入ってきません。日本でのインターンシップやアルバイトなどの体験を聞くことができない点は、他の大学に留学中の友だちと比べても不利だと感じます。ボスキャリの情報もなかなか得られません。
実際に私は、Webテストの存在を最近まで知りませんでした(笑)。いまになって、これらのデメリットを痛いほど感じています。
就活がすべてではない
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でも、私はいまの大学に留学したことを悔やんでいません。就活にあたってのデメリットを知った上でも、いまの大学を留学先として選ぶ自信があります。
就職活動は留学4年間の集大成ではありません。つまるところ、就職はマッチングです。学生と企業が、お互いのビジョンやいままでの功績に魅力を感じたら、「契約」という名のマッチングが生じます。
いくら学生が努力して歩み寄っても、マッチングには結実しないことも多々あります。
もちろん、こんな風に「就職なんかで悩むなよ」的な先輩風を吹かせている私にも、就活は未知の世界です(笑)。
そんな私ですが、就職は成功と不成功には分けることができないイベントだと思っています。
とくにアメリカは日本ほど、ファーストキャリアによって大学生活の充実度を他人にジャッジされないと感じます。
就職を考えながら大学生活を過ごすことも大切ですが、固執しすぎると大きな目標を見失ってしまいます。
そのバランスを見つけるのが、いまの私の課題です。アメリカと日本の、就職に対する考えの好きなところだけを足して2で割りたい今日この頃です。
まとめ
日本の大学に通っている友だちに「英語を話せるから、就職は有利だね」と言われることがありますが、私はそうは思いません。
たしかに留学生は、他言語に毎日接していますから、ある程度の言語力はあって当然です。でも、世界には第二言語どころか第三言語を話す人もたくさんいます。語学力だけをアピールしても、so what ?と思う人は少なくないでしょう。
だからこそ、留学生だからといって、語学力だけでは測れない自分の能力や希少価値を高めることが大切だと思います。
海外に留学すると、大小さまざまなチャンスに出会います。それらのチャンスをつかむことで、自分の能力や希少価値を高められるかもしれません。その後の人生をガラリと変えるかもしれません。
私も残り1年の留学生活、攻めの姿勢を忘れずに過ごしたいと思います。
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投稿日:2020年04月14日(Tue)
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