語学学校と大学、どちらに留学すべきか?

アメリカへの留学を考えるとき、


・語学学校への留学

・大学への留学

・交換留学


大きく分けてこれら3つの選択肢があります。

教科書


語学留学とは?


このうち語学学校への留学のことを、「語学留学」と一般的に呼んでいます。留学先の国の言語(アメリカの場合は英語)を学ぶ目的で留学することをいいます。


語学留学は、短いものでは数日〜1週間、長いものでは1年以上という場合もあります。語学学校への入学試験はありません。いつでも気軽に、自分の都合に合わせて、自分のレベルに応じて留学できるので、それなりに人気です。


語学留学で英語力は上がるか?


さて、本当は大学に留学したいけれど、英語に自信がないので、まずは語学学校に入って、英語力をつけてから大学への留学にチャレンジしよう、ということで語学留学を選択する人もいます。


しかしながら、大学への留学に先立って語学学校に行くことは、決して望ましとはいえません。


まず語学学校に行ったからといって、英語力が劇的にアップするわけではありません。


最初はがんばるつもりで語学学校に入っても、クラスメイトみんなが真面目に英語を勉強しているわけではありません。ちょっと長い海外旅行くらいのつもりで留学している人もたくさんいますから、ついついそのほうに流されてしまいがちです。


アメリカに3か月もいれば、日常的な英語には困らなくなります。といっても語学留学生の日常において、そんなに英語力が要求される場面もありません。買い物や外食のときに使う程度の英語で、それ以上にはなかなか伸びないものです。


アメリカの語学学校には、アルバイトをしながら1年も2年も在学しているような人がいます。本来、語学学校に通いながらアルバイトをするのは違法なのですが、なぜか日本食レストランなどで寿司を握っていたりします。そもそも語学学校には、「大学へ留学しよう」という意思がない人のほうが多いのです。


ハワイやロサンゼルス、シアトルなどは語学留学のメッカで、日本人村が形成されています。授業以外で英語を駆使することもないわけですから、実態としては日本で英会話教室に通うのと大きく異なりません。成績不良で退学になることもないので、どうしても緊張感に欠けてしまいます。


大学に留学する自信がない


それでも、やっぱりいきなり大学に留学するのは不安。入ってもついていけないのではないか? とりあえず海外生活に慣れるという意味では語学学校に行くのもいいのではないか。という人もいます。入学要件として求められている英語力のレベル(TOEFL®テストやIELTS™など)に達していない、というのも語学学校に行く1つの理由として考えられます。


海外生活に慣れるため、という理由で語学学校に通うのは、別に悪いことではありません。といっても長くて3か月くらいで切り上げるべきでしょう。先ほど述べたように、そのくらいで日常的な英会話に困らなくなり、それ以上には英語力がなかなか伸びないからです。


TOEFL®テストやIELTS™への対策については、アメリカでやっても日本でやっても基本的には変わりません。そもそもこれらのテストスコアだけでは、アメリカの大学は合否を決めません(コミュニティ・カレッジは例外です)。要求されるスコアに達していなくても、その他の出願書類(学校の成績やエッセー、推薦状など)がすぐれていれば、アメリカの大学は考慮してくれます。


なんといっても学校の成績が1番大切ですので、高校や大学に在学している人は、よい成績を修めることのほうに力を注いでください。


留学を成功させる決め手は英語力ではない


アメリカの大学に入っても、自分の英語力ではついていけないのではないか? という不安はもっともだと思います。「アメリカの大学は入学はやさしいけど卒業は大変(日本の大学の逆)」なんてことを耳にした人もいるかもしれません。


たしかにアメリカの大学は、成績が悪いとあっという間に退学になります。具体的には、2学期続けてC平均(100点満点で70点)を切ると退学です。アメリカ人学生でも留学生でも、この条件は変わりません。


ではそんな厳しいルールを乗り切るためには何が必要なのか、ということになると、それは英語力ばかりではありません。もちろん英語はできないよりできたほうがいいのですが、それが決定打になるわけではないのです。


なによりも、アメリカの大学のルールや仕組みを知ることが大切です。どのようなスケジュールでどのようなことが求められるのか、科目や専攻はどうやって選べばいいのか、単位はどのように取得していけばいいのか、といったことです。


授業についていけないときはどのように助けを求めればよいのか、これを知っておくことも、とても重要でしょう。アメリカの大学は、求めればちゃんと手を差し伸べてくれます。チューター(個別の補講)制度もよく整っています。小さな大学では、先生たちも本当に親切です。英語ができないという理由だけで退学になる、ということはありません。


そして、行動力も大事です。下手な英語でもなんとかコミュニケーションをとろうという姿勢を見せること、そんな努力を重ねていくことによって、周りの評価も変わっていきます。


また、ちょっと手を抜くと退学が待ちかまえている、という緊張も、いい方向に作用します。ずっとお尻に火がついている状況ですから、必死に食らいつこうとするわけです。日本ではそんなに勉強熱心ではなかった子でも、アメリカの大学に入ると徹夜で勉強するようになるものです。


語学留学 vs 大学留学


語学留学は、それ自体では何も悪いことではありません。いい経験にもなるでしょう。ネイティブ並みに英語ができるようにはならないとしても、日常会話くらいは身につきます。英語に関しては、そんなに高望みしないほうがいいようですが。


しかし、そもそも大学に留学したいのであれば、語学学校を経由する必要はありません。都会の語学学校には誘惑もいっぱいありますから、英語力が上がらないまま、時間とお金ばかりがかかってしまうケースも後を絶たないのです。その結果、大学への留学を断念してしまう人もいます。これでは本末転倒です。


語学留学と大学留学を単純に天びんにかけることはできませんが、「英語が苦手だから」という理由だけで、大学ではなく語学学校を選ぶ前に、ちょっと立ち止まって考え直してみる、この記事がそのきっかけになれば幸いです。

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