US Newsの2021年度版アメリカ大学ランキングが発表されました!


総合大学1位のプリンストン大学



秋は大学ランキングの季節


US News & World Reportによる2021年度版のアメリカ大学ランキングが発表されました。アメリカは、秋が大学ランキングの季節。8月末から10月にかけて、Times Higher Education (THE)やForbesなど、いろいろな企業・機関が、それぞれの基準で大学ランキングを発表します。


US Newsの大学ランキングは、その中でも定番といえるもので、ランキングが発表されるとアメリカの教育界はその話題でしばらくもちきりになります。今回が36回目の発表で、長い歴史を誇るランキングです。ただ、US Newsのランキングはここしばらく安定していて、変わりばえがしないので、まぁこんなもんだろうというのがおおかたの反響です。少なくとも学生たちが、このランキングで志望校を選ぶということはありません。


US Newsは、全米の四年制大学を総合大学リベラルアーツ・カレッジの2種類に分類して、それぞれにランク付けをしています。総合大学は規模が大きく、大学院レベルの<研究>に力を入れている大学、リベラルアーツ・カレッジは規模が小さく、学部レベルの<教育>に力を入れている大学、というのが、おおよその違いです。




2021年度 総合大学ランキング


ではまず、総合大学のトップ10を見てみましょう。


順位大学名昨年度の順位
1位プリンストン大学ニュージャージー州1位
2位ハーバード大学マサチューセッツ州2位
3位コロンビア大学ニューヨーク州3位
4位マサチューセッツ工科大学(MIT)マサチューセッツ州3位
4位イェール大学コネチカット州3位
6位スタンフォード大学カリフォルニア州6位
6位シカゴ大学イリノイ州6位
8位ペンシルベニア大学ペンシルベニア州6位
9位カリフォルニア工科大学カリフォルニア州12位
9位ジョンズホプキンス大学メリーランド州10位
9位ノースウェスタン大学イリノイ州9位

トップ10の顔ぶれは、昨年度とほとんど変わらないという結果になりました。この辺りが、US Newsの安定性(マンネリ)です。プリンストン大学は、じつに10年連続、トップの座を譲っていません。コロナ感染症の統計発表で日本でも知名度がグンと高まったジョンズホプキンス大学も、トップ10の常連です。


トップ10の大学はすべて私立大学です。プリンストン大学、ハーバード大学、コロンビア大学、イェール大学、ペンシルベニア大学はアイビーリーグと呼ばれる、伝統的かつ良質な私立大学8校のグループに名を連ねています。


実際のところ、20位までの大学の顔ぶれは昨年と変わらず、またいずれも私立大学です。アメリカでは「州立より私立のほうがレベルが高い」のが常識ですが、US Newsのランキングにもそれが顕著に表れています。


州立大学のトップはUCLAで、全米ランキングは22位。次いでUCバークレー、ミシガン大学と続きます。州立大学ではUC(University of California)系の大学が健闘しています。




2021年度 リベラルアーツ・カレッジランキング



リベラルアーツ・カレッジ1位のウィリアムズ・カレッジ



続いて、リベラルアーツ・カレッジのトップ10を見てみましょう。


順位大学名昨年度の順位
1位ウィリアムズ・カレッジマサチューセッツ州1位
2位アマースト・カレッジマサチューセッツ州2位
3位スワースモア・カレッジペンシルベニア州3位
4位ポモナ・カレッジカリフォルニア州5位
4位ウェルズリー・カレッジマサチューセッツ州3位
6位ボードウィン・カレッジメイン州6位
6位クレアモント・マッケンナ・カレッジカリフォルニア州7位
6位海軍兵学校メリーランド州17位
9位カールトン・カレッジミネソタ州7位
9位ハミルトン・カレッジニューヨーク州14位
9位ミドルベリー・カレッジバーモント州7位
9位ワシントン&リー大学バージニア州10位

トップ3の大学は、ほぼ不動といっていいでしょう。これらが名門リベラルアーツ・カレッジであることに異論をはさむ人はいないと思います。総合大学に比べると日本での知名度は低いかもしれませんが、アメリカでは理想的な教育を実践している大学として揺るがない定評を勝ち得ています。


6位の海軍兵学校をリベラルアーツ・カレッジと呼ぶのはやや違和感がありますが、アメリカの士官学校がいずれもエリート大学であることは間違いありません。この大学を除いて、トップ10の大学はすべて私立です。海軍兵学校は連邦政府によって運営されていますので、いわば国立ということになります。




US Newsはどのように大学をランク付けしているのか


US Newsは、17の指標から全米の大学を評価してランク付けしています。2021年度版では、貸与型の奨学金の額と、この奨学金をもらっている学生の数を、新たな指標として加えました。貸与型の奨学金は、いわば借金です。そしてアメリカでは、卒業時に学生が抱える多額の借金が、大きな社会問題として久しく取沙汰されています。当然、借金しないで学べる大学のほうがよいということになります。


また入学にまつわるデータ(SAT®など)よりも、卒業にかかわるデータ(卒業率など)のほうに、より大きな比重をかけています。


さらに、出願にあたってSAT®やACT®のテストスコアの提出を「求めていない」大学を、ランキングの対象としたことが特筆されます。これまで、これらのテストを求めていない大学はランク付けの対象外(not ranked)としていたのですが、コロナの影響でテストを受けられない高校生が少なからずいたこともあって、このような変更を加えたのです。これで新たに200以上の大学がランキングに登場することになりました。


このようなマイナー・チェンジはあったものの、上位の大学の顔ぶれはほぼ変わらないという結果になりました。コロナの影響が出るとしたら、来年度のランキングのほうにより大きな変化が見られるかもしれません(なお「2021年度版」と銘打たれていますが、ランキングに用いた指標となるデータは、2019年に収集したものです)。





US Newsの大学ランキングは、アメリカでは最もポピュラーで影響力のある大学ランキングです。日本からの留学生にとっては、偏差値のないアメリカの大学のレベルを知る1つの手がかりになることは間違いありません。


しかし、このランキングには批判も絶えません。大学間の競争をあおり、それが学費の高騰を招いている、というのもその批判の1つです。教育の質よりもブランド価値のほうに重きを置いている、とも久しくいわれています。だいたいプリンストンやウィリアムズの学生がこのランキングに歓喜するとも思えません。


そして忘れてはならないのが、志望校を選ぶ際には、ランキングではなく、自分に合うかどうか、を基準とすること。ランキングに過度に惑わされずに、自分にとってベストの大学を見つけ出してくださいね!

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