アメリカ留学中、いまは船の上で授業をとっています!
Semester at Seaという、船の上で1学期を過ごすプログラムに参加しているまなみです。いまのところ、何も盗まれずに各国を廻ることができています。3日前までいたベトナムではバイクを使ってのひったくりが多く、友だちはタクシーの中でiPhoneを使っていたところ、バイクで走っていた人に窓の隙間から盗られたそうです。
聞いた話では、去年の船旅では48台の携帯電話が6日間で盗まれたとか。
中国ではATMにクレジットカードを入れたら出てこなくなったり、タクシーでありえないほどの金額を請求されたりと、さまざまなトラブルが起こりました。日本で置き引きの被害に遭った子もいます。
現在は、ベトナムからミャンマーに向かっています。昨日、中間テストが終わり、ほっと一息ついているところです。
今回は、私が船の上でとっている授業を紹介しましょう。
Global Studies
Global Studiesは、約10か国を訪れるSemester at Seaならではのクラスです。次に訪れる国にフォーカスした内容になっており、その国での経験を最大限に有意義にするための準備のようなクラスです。
たとえば各国のタブーやマナーなども学びます。日本に訪れる直前には、お箸をご飯に刺したままにしないことや、日本人はNoと言わずにいろいろな表現で相手を傷つけないように断るなどがレクチャーされました。また、通勤ラッシュの動画を見た際には、あまりのカオスな状況にクラス中で笑いが起こりました。
私は高校生のときに1年間オーストラリアに留学して、初めて日本を海外から見る経験をしました。今回はそれに加えて、海外の目線で日本を学ぶという新たな体験をすることができました。
「出る釘は打たれる」や「言わぬが花」という言葉が表す通り、日本人には独特の集団意識があります。この意識がどれほど根強いものなのか、そして自分がどれほど日本人らしくないのか、この授業を通して学ぶことができました。
Abnormal Psychology
多くの大学で開講している心理学の1分野です。「Abnormal=普通ではない」といういいかたが的確かどうかはわかりませんが、さまざまな精神的な症状を扱います。
このクラスの先生は高校まで日本に住んでいたので、日本に関するトピックもたくさんあります。日本では神戸のお寺を訪れ、メディテーション(瞑想)について学びました。
先ほど触れたように日本人は集団意識を大切にしています。グループの中で浮いていないか、社会的な価値観からずれていないか、など無意識に自分に問いかけている人が多いと思います。その結果、対人恐怖症や引きこもりなど日本独特の「もの」ができたのだと思います(「病気」という言葉は個人的には好きではないので)。
このクラスは夜の疲れている時間帯にあり、内容も暗いことが多いので、なんとなく気分が下がります。また、中間テストの勉強が大変だったこともあり、「このクラス専用のanxietyを作りたいね」と友だちを話しています(笑)。
Psychology of Human Sexuality
いかにもいかがわしい表紙のテキストブックを使うこのクラスは、ズバリ「性」についての授業です。
たとえば先日は、人が恋に落ちるにはChemistry・Proximity・Similarity・Reciprocity・Physical Attractivenessが大事だと学びました。
ちなみに船の上は空間が限られているため、Proximityの条件はクリアしています。そこで恋に落ちやすいそうですが、映画『タイタニック』のように、数日であれだけの情熱的な恋愛はしないほうがいいそうです。また、性行為や自慰行為の流れを心理学の観点から説明したりと、幅広く学びます。
このクラスの先生はコメディアンのようにおもしろく、話し上手です。クラスが始まってからあっという間に噂は広がり、授業を受けたいという学生が何人も現れたほどです。
また、このクラスの課題も興味深いものが多いです。私が好きだった課題の1つがFive Languagesです。
恋愛関係の上で大事とされる5つの側面:
Quality Time
Words of Affirmation
Receiving Gifts
Acts of Service
Physical Touch
を、自分のいままでの恋愛経験から分析するものです。
Words of Affirmationを例にとると、どのような言葉をパートナーに言われたら嬉しいのか、逆にどのような言葉を相手にかけやすいのか、などを書き出します。その後、その書き出したものをもとに、恋愛関係で自分が大事にしていることなどを作文して提出しました。
私の発見は、恋愛経験だけでなく、いままでの留学経験が、自分の恋愛観に大きく影響しているということでした。そして、何よりも先生が授業中に何度も言っているように、コミュニケーションは人間関係において非常に大事だと改めて気づきました。
唯一の難点は、図書館や食堂で勉強しづらいこと。とにかくテキストブックにはエロティックな描写が多くあるため、公共の場で広げにくいのです(笑)。
Natural Resource Recreation and Tourism
これは観光について学ぶクラスです。私が留学しているアメリカの大学は小規模で、ホスピタリティや観光学のクラスがないので、絶対に受講したいと思っていました。
どのような組織や団体が観光を支えているのか、観光客を増やすためにはどのような取り組みが効果的か、観光の一部でもある交通手段の歴史などを学んできました。
このクラスは入門レベルなので、そもそも観光客の定義とは何なのか(ちなみにこれは国によって違います)とか、観光学の勉強が今後のキャリアにどのように活かされるのかなど、初心者にもわかりやすい内容になっています。
また、国に着く前にその国の観光プロモーションの動画を観て、トレンドや戦略を学びます。
このクラスの魅力は何といっても先生!
先生としてだけでなく人として大好きです。どんな雰囲気でも一瞬で明るくする先生のキャラクターに、クラスだけでなく船全体のコミュニティが助けられています。
この先生には、授業以外の時間にもインターンシップや今後の人生について相談しています。先生は本当に優しくて、テスト前にテスト問題を見ながら、「これは覚えておいたほうがいいよ」と教えてくれるので、その箇所を勉強しておけばほぼ満点をとれます(笑)。
まとめ
船の上で1学期間を過ごす、というSemester at Sea自体はとてもめずらしいプログラムだと思いますが、Global Studiesを除くとクラスの内容はアメリカの大学とあまり変わりません。
そのため、アメリカの学生が、自分の大学に単位を移行しやすいようになっています。ただ、いろいろな国を廻るので、復習時間がなかなかとれないこともあります。これはまたいいモティベーションにもなるので、いい結果を出せるように前向きに取り組んで行こうと思っています。
投稿日:2020年04月08日(Wed)
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