留学先としての女子大の魅力に迫る!


今回は、アメリカの女子大の魅力に迫りたい! と思います。

ウェルズリー大学


もくじ

1.アメリカの女子大とは

2.男子不在のメリット

3.女子大の魅力
 3-1.親が安心する
 3-2.まじめな学生が多い
 3-3. 教授やスタッフ、学生たちが親切
 3-4.リーダーシップが養われる
 3-5.キャンパスや施設が美しい
 3-6.学生の満足度が高い
 3-7.女子大だからこそ専攻できる分野

4.女子大だけれど、女子だけではない?

5.アメリカの女子大を卒業して


1.アメリカの女子大とは


スミス大学


現在、アメリカには40校弱の女子大があります。

そのほとんどが、すぐれた少人数教育を行っている、伝統あるリベラルアーツ・カレッジ(※)です。

その中には、セブンシスターズ(Seven Sisters)の総称で親しまれている、知る人ぞ知る、アメリカ屈指の女子大グループもあります。セブンシスターズとは、東海岸に位置する名門女子大7校のことで、時折女子版アイビーリーグとも呼ばれます。

セブンシスターズ7校の中には、共学化された大学や、総合大学に吸収された大学もありますが、そのほとんどが、いまでもアメリカを代表する女子大として、数々の女性リーダーを世に送り出し続けています。

(※)リベラルアーツ・カレッジ:小規模(学生数が1,000〜3,000人くらい)の私立四年制大学。研究よりも「教育」に力を入れていて、幅広い教養を身につけたリーダーを育成する。学生たちは自然に抱かれたキャンパスで寮生活を送る。


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2.男子不在のメリット


ブリンマー大学


では女子大は、男女共学の大学と何が違うのでしょうか。

一言で言えば、それは男子がいないということ(笑)。

そして、「男子がいない」ということは、何でも女子だけでするということ。男女の既定の役割意識にとらわれず多くのことが学べ、上昇志向の強い学生の中で、リーダーシップや責任感を養えるということだと思います。


3.女子大の魅力


マウントホリヨーク大学


私自身も、日本の高校を卒業した後、アメリカの女子大に入学しました。

数ある大学の中から、なぜ女子大を選んだのか、ということも含めて、私が「ここがよかった」と思う、女子大の魅力に迫りたいと思います!


3-1.親が安心する

親が安心して娘を留学に送り出せる、という点では、女子大に勝るものなしだと思います。

日本の親元を離れ、海外に留学することは、本人はもちろん、その家族にとっても一大決心で、心配や不安は尽きません。「かわいい子には旅をさせよ」とはいっても、親は親。やはり、遠くの異国に子どもを送り出すのは、勇気がいることです。

親は、子どものことになると想像力が豊かになりますから、留学先で、「大事な娘に悪い虫がつかないだろうか」「男女関係のトラブルで勉強どころでなくなったらどうするのか」など、ありとあらゆることを想像して不安になってしまいます。

そんなとき、「女子大に行く」という選択は、親を安心させる大きな材料になります。

女子大であれば、異性のことで悩む確率は低いですし、その分、勉強に集中できるのも事実です。

私は、日本の高校が女子校だったこともあり、留学先を決めるときも、あまり違和感なく女子大が選択肢になりました。いま思うと、私の両親が留学を認めてくれたのも、女子大に行くということでの安心感があったからだと思います。

もし、留学について親の理解が得られない、という人がいたら、「女子大ならどう?」とかけあってみるのも手だと思いますよ!


3-2.まじめな学生が多い

全米に4,000校以上あるといわれる大学の中に、女子大は40校弱しかありませんが、そのほとんどが、小規模な伝統あるリベラルアーツ・カレッジです。

どの女子大も、将来の女性リーダーを育てるという自負と誇りがあり、教育熱心な教授と、まじめで好奇心の強い学生たちが集まっています。アメリカの女子大は、世間知らずのお嬢さま学園ではありません。


3-3. 教授やスタッフ、学生たちが親切


ホリンズ大学


まじめで勉強熱心な学生が多い、ということは、留学生にとっても大きなメリットです。

留学生が授業についていくのに必死で、勉強に明け暮れていても、しらけた目で見る人はいません。勉強や生活で困ったときに助けを求めると、協力的な、気のいい人ばかりです。

また、女子大は、1クラスの学生数が少なくて、授業中の活発なディスカッションや、教授との1対1の対話を通して、コミュニケーション能力を伸ばせます。

私の大学では、教授やスタッフがとてもフレンドリーで、学生のやりたいことや進む道を一生懸命サポートしてくれる、という雰囲気がありました。

そのためか、女子大は、
 ・4年以内で大学を卒業する学生の率が高い
 ・卒業後に大学院に進学する学生の割合が高い
というデータもあります。


3-4.リーダーシップが養われる

アメリカでは、「女子大に行く」と言ったら、ちょっと変わり者に見られたり、フェミニストだ、と思われたり、女子大に対して偏った見かたをする人がいるのも事実です。

でも実際は、上昇志向の強い学生、行動力のある自立した学生が多いというのが女子大に行った私自身の実感です。

共学では、男子に対して女子が1歩引いてしまうといった先入観のせいか、女子は受け身的になり、リーダーシップをとって上に立つ役割は男子が担うことが多いとも聞きます。

女子大であれば、人の上に立つ役割もすべて女子が受けもつので、リーダーシップを発揮できる機会が多くあり、行動力がつき、自立した女性になるということだと思います。


3-5.キャンパスや施設が美しい

学生の質がよいことに加えて、キャンパスや施設が美しい大学が多いのも、アメリカの女子大の大きな魅力の一つです。

アメリカでは毎年、全米の大学ランキングが発表されます。その中には、ちょっと趣向を変えたおもしろいランキングもあります。

たとえば、
 ・美しいキャンパス
 ・寮がきれいで天国のよう
 ・カフェテリアの食事が最高!
といった大学ランキングです。

とくに、大学キャンパスの美しさや快適度のランキングには、たびたび女子大が上位にランクインします。

ビルやコンクリートばかりでなく、石造りやレンガ造りの学舎と寮が点在したキャンパスは、映画の舞台のようです。自然豊かで広大なキャンパスにいると、それだけでテンションが上がりますよ!


3-6.学生の満足度が高い


シモンズ大学


キャンパスの美しさや、カフェテリアの食事のランキング以外にも、ハッピーな学生が多いという大学ランキングもあります。理想に対する現実の満足度を学生目線ではかっているだと思います。

女子大の学生は、大学生活に対する満足度が高いというのが私の実感です。

学業面では、総合大学や共学大学にひけをとらないバライエティ豊かな専攻がある一方で、教授と学生の距離が近く、学生の個性に合わせたサポートがしっかりしていることが理由です。

私が留学した大学も、教授と学生の数の比が1:9程度で、1クラスの人数も6人から多くても20人ほどでした。人数が少ないおかげで、授業での指導もていねいで、とても満足していました。学生が「ガンバれる環境」が整っているのです。

また女子大は共学大学に比べると、大学生活を通して社会に出る準備がしっかりできたと感じている卒業生が多い、という統計もあります。

満足度が高いハッピーな学生が多いと、キャンパスの雰囲気も明るくなり、それが大学の大きな魅力になります。


3-7.女子大だからこそ専攻できる分野

日本で女子大というと、理系学部が少なく、文学部や幼児教育、栄養学などを中心とした家政系の分野がメインというイメージがあるかもしれません。

でもアメリカの女子大はそうではありません。理系も含めて、総合大学にも劣らないバライエティ豊かな科目や専攻があります。

また、女子大だからこそ学べることもあります。

アメリカの多くの女子大では、
 ・女性社会学
 ・女性心理学
 ・女性文学
 ・女性史
など、さまざまな分野を「ジェンダー」という視点からとらえ直す、女子大ならではの科目がたくさんあります。

最近は、このようなジェンダーに焦点を当てた科目が共学大学でも学べるようになってきていますが、女性としての生きかたや問題点をより踏み込んで学べる、という点では女子大のほうが有利で、これは大きなメリットだと思います。

私も大学在学中、Woman’s Writersという、女性作家のエッセイや詩、フィクションなどを読む英文学のクラスをとったことがあります。毎週、年代も国もさまざまな女性作家が書いた作品を読んで、女性が置かれていた社会的状況や、作品から読みとれる女性像などを授業でディスカッションするのがとてもおもしろかった記憶があります。


4.女子大だけれど、女子だけではない?


アグネス・スコット大学


アメリカの女子大は、100%女子しかいないかといえば、必ずしもそうでない場合もあります。

もちろん、授業は基本的に女子だけですが、近隣の共学大学と提携して、どの大学の授業もとれるようなシステムをとっている女子大が多くあります。

ということは、女子大に在籍していても、近隣に提携する共学大学があれば、そこで授業をとることが可能で、その反対に、共学の学生が、女子大の授業に出席できる、ということです。

アメリカの大学は、日本の大学に比べて選択肢が豊富で、柔軟性もあります。このような「いいとこどり」ができるのも、女子大の魅力の一つではないでしょうか。


5.アメリカの女子大を卒業して


スペルマン大学


せっかく留学するなら、小さな女子大ではなく、アイビーリーグのような有名大学に行きたいと考える人もいるでしょう。とくに卒業後のことを考えると、日本でも知名度の高い大学に行かなければ就職に支障があるのでは? と思っている人もいるかもしれません。

そこで、日本からアメリカの女子大に留学した私の友人たちが、卒業後どのような進路をたどったかという話を最後にしようと思います。

私が留学したのはアメリカ南部の州にある小さな女子大でした。友人の中には、大学在学中に心理言語学に興味がわいて、バイリンガル研究で大学院に進み、その後、日本、アメリカ、イギリスの大学で研究を重ね、いまは日本の大学で教鞭をとっている人がいます。

また、ある友人は、充実した留学生活を送り、留学カウンセラーになりました。語学力を生かして航空会社に就職した人、心理学に興味をいだいて、帰国後に日本で医学部に入り直して医者になった人もいます。

他の女子大に行った友人には、大学で国際開発に興味をもち、NGOに就職してアフリカで活動している人や、大学でコンピュータサイエンスを学び、システムエンジニアとして外資系企業に勤めている人もいます。それぞれ、アメリカの女子大で培った力を社会人になっても存分に生かしています。

アメリカでは、女子大から多くのリーダーが巣立っていることはよく知られています。たとえば、前回の大統領選に出馬したヒラリー・クリントン氏や、アメリカで初めて女性として国務長官を務めたマデレーン・オルブライト氏が女子大出身なのは有名です。

ハーバード大学の現学長も女子大出身です。作家、女優、宇宙飛行士、劇作家、編集者、裁判官、大企業のCEOまで、あらゆる分野で、リーダーとして活躍する女子大出身者はいます。

向上心の強い学生が集まり、社会を担う女性リーダーの育成に力を入れている女子大に行くことは、女子にしかない選択肢です。アメリカの女子大に興味をもった人は、ぜひ女子大への留学を検討してくださいね!

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