大学の選び方

大学を選ぶのに重要な要素についての説明です。

学びたいこと、自分の実力とのマッチング、予算、etc... 大学を選ぶには様々な要素がありますが、日本人がアメリカに留学する際に考えておかなくてはいけないことをまとめてあります。


タイプ
  • 州立か私立か

    アメリカでは「良質の大学は私立に多い」というのが常識で、私立大学は質の良い所が多く、規模が小さめな分ケースバイケースの対応をしてくれること多いです。州立大学は比較的学費が安いことが多い反面、概して規模が大きく、私立大学よりも一人一人の学生へのサポートや融通性に欠け、また州民のために建てられた大学ですから入学も学費も州外の人間より州民を優先します。
    私立大学の中でも小規模なものの多くはリベラルアーツカレッジと呼ばれ、少人数教育によりきめ細かな指導とケアが期待できます。リベラルアーツカレッジは寮制を重視しており、バランスの取れた授業構成と、2年次から3年次の前半までに専攻を決定すればよいシステムになっているため、留学生がじっくりと勉強するためにはおすすめの大学のタイプです。


  • 共学か別学か

    アメリカの多くの大学は共学ですが、女子大学も65校ほどあります。女子に向けては女子大学があり、学生同士のきずなが強く、リーダーシップを育むことに力を入れていますので、選択肢としては悪くないでしょう。日本の女子大学のイメージが嫌いな人でも、アメリカの人間関係はカラッとしたドライものなので意外と大丈夫なはずです。男子大学はアメリカに5校ほどあります。


大学の規模
アメリカには在学生が1,000人に満たない小さな学校から、3万人超の学生をかかえるマンモス校まであります。アメリカでは一般的には「大学は小規模で」、「大学院は大規模で」、というのが望ましいとされていますが、特別に取りたい学科やスポーツがある、施設の充実度を求める場合には大規模大学を考えても良いかもしれません。ただし、大規模大学は基本的に研究をメインとしているため、大学生の教育に関しては手が回らない部分があることを承知してください。

以下に大規模大学と小規模大学の、主な特徴を挙げておきます。
大規模大学の特徴
○専攻学科や科目の種類と数が多い
○図書館やスポーツ施設が充実している
○学生の社会的、文化的バックグラウンドが多様である(特に私立の場合)
○参加できる社会活動や課外活動が豊富
○スポーツに力を入れていて、全米レベルの選手権も行われる
×1クラスの学生数が多い
×一般教養科目は教授ではなくTA(大学院生の助手)が教えることがある
×教授と接する機会が少ない
×個人指導が期待できない
×大学院生の教育に重点が置かれている
×課外活動でリーダーシップをとれる機会が少ない
×親しい友達ができにくい

小規模大学の特徴
○1クラスの学生数が少ない(50人以上のクラスはめったにない)
○一般教養科目でも教授が熱心に教えてくれる
○教授やアドバイザーと親しくなれる
○TAではなく教授が教鞭をとってくれる
○個々の学生が自分の能力やペースにあわせて学習できる
○お仕着せの課題よりも、独自なリサーチや論文作りが奨められる
○討論する力、書く力、理論的なものの考え方が身につく
○課外活動で活躍できる機会が多く、スポーツチームでもレギュラーになりやすい
○キャンパスの雰囲気がフレンドリーで友達もつくりやすい
○管理体制や学生サービスに柔軟性がある
×専攻学科・科目の数や種類、教授の数が少ない
×設備が大規模大に比べて劣る
×スポーツにあまり力を入れていない


地域
アメリカは国土が日本の25倍もあり、東部と西部、北部と南部では気候はもちろんのこと、歴史的成り立ちも違えば、そこに住む人の気質にも差異があります。

一般的に東部から北東部にかけては教育レベルが高く、とくにニューイングランド地方(メイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州)には伝統ある名門大学が集まっています。この地方には日本のように四季の移り変わりがあります。地域的な希望が特になければ、まずはニューイングランド地方とその周辺の州にある大学を見ていくと良いでしょう。
南部や西部では新興の州立大学とコミュニティ・カレッジが発達しています。こちらの地域にはマイノリティ(白人以外)が多く住み、ヒスパニック系やアジア系の移民などが多く暮らしています。あまりに人種に偏りのある地域では、周りが授業以外では一言も英語をしゃべらず、友達が出来ないこともあり得るのでその点は注意が必要です。

また、スポーツをする人は、ウインタースポーツをしたければ北東部・東部・北部の大学、マリンスポーツに打ち込みたければ西海岸やフロリダ州と、目当てのスポーツによって地域を選択してください。


難易度
アメリカの大学の入学難易度は、以下のものなどから測ることができます。
 ・ 入学生のSAT(ACT)スコア平均
 ・ Barron'sやPeterson's(※)の入学難易度評価
 ・ 入学生の高校での成績(GPA)平均
 ・ TOEFL要求点数
 ・ 合格率

このうち上の2つの情報に関しては、このサイトの大学データベースでも見れます(会員用データベースを合わせれば上記4つの情報まで確認できます)ので、参考にしてください。
ただし、これらのスコアはあくまで目安なので、これだけではあなた個人の合格の可能性までは計ることはできません。アメリカの大学では、生徒の合否は一つの要素だけでは決定されません。特に私立大学ではTOEFLやGPAといった数字以外の要素に注目して多様な学生を入れようとするので、「自分のTOEFLスコアは○○○点しかないから、この大学は無理!」などと決めつけてしまわないようにしましょう。

難度については、実際に出願する時期まではそれほど気にせず、あなたの「行きたい!」という気持ちを優先させて大学をピックアップしましょう。

※アメリカの進学情報を扱う大手の進学情報機関Peteron'sと出版社のBarron's。


予算
アメリカの留学の費用は、年間にして平均300~400万円くらい必要です。そのうち学費は、私立大学で15,000~32.000ドル、州立大学は10,000~26,000ドル程度、寮と食費がおよそ5,000~10,000ドルくらいかかります。これ以外に教科書代・教材費、電話代などその他の経費が多少発生します。生活必需品を購入したり、サマースクールなどに参加したりすることも考慮し、最初の1年間はこのような経費として10,000ドルくらい見積もっておくとよいでしょう。

また、予算を削りたくなるのは当然なのですが、ただ「安い」からというだけで学校を選ぶのは禁物です。学費が安い代わりに寮がなく、アパートと学校との行き帰りのために車が必要となり多大な生活費がかかります。また、安い分教育のレベルが低く大学レベルの教育が受けられない、といったこともあります。お金と時間と労力をかけて留学をする以上は、それに見合った分を習得できるレベルと環境を持った大学を探すようにしてください。